劇場公開日 2020年10月30日

「バルタザールでござーる」バルタザールどこへ行く kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0バルタザールでござーる

2018年10月30日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 ピレネーの村、教師の娘マリーと農園主の息子ジャックは一匹のロバを可愛がっていた。しばらくしてロバのバルタザールは鍛冶屋の労役に使われていたが、逃げ出して、成長したマリーの元へ逃げ込んだ。ロバに恋をした(と思われていた)マリーに恋心を抱いていた不良のジェラールが、なんとロバに嫉妬する・・・その後は強引?なのかジェラールと恋人同士になったマリー。ロバはなぜかジェラールの働くパン屋でこきつかわれていた。

 いつしかアル中の浮浪者がバルタザールを所有するようになり、遺産相続によって金持ちになった途端死んでしまう。なんとか、またマリーの元へバルタザールはかえってくる。そして幼なじみのジャックも帰ってきて、ジェラールと別れたマリーに惚れなおして求婚する・・・が、不良どもはまだマリーに執着してるのか、裸にして監禁したり、バルタザールを連れまわしたり、ストーリーは混乱の一途をたどる。

 ロバの視点で感じるのが一番自然なのだろう。ジェラールによって火をつけられたり、労役ばかりで可愛そうにもなるが、主人であるマリーを慕っているのだろう。最後は羊の群れに囲まれて死んでゆくが、ロバの目から見ると、人間社会の醜いところばかり目撃したってことか。それとも貧しい人々の生命力なのか。

kossy