「もういいかい…?」ハイド・アンド・シーク 暗闇のかくれんぼ bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5もういいかい…?

2020年7月4日
iPhoneアプリから投稿

暗闇にドキリと迫る恐怖、見えない狂気に対する心理戦、そして、最後の大どんでん返しのチャーリーの正体。ストーリー展開としては、観るものを引きつける要素を多分に含んだ、一流のサスペンス・スリラー作品だと思います。

主演のロバート・デニーロは、サスペンス作品の猟奇的な役には、安定感があるし、『宇宙戦争』でトム様の娘役でも好評だったダコタ・ファニングの演技は、恐怖に取り憑かれた少女を見事に演じていました。

但し、残念なのは、本作の様々な場面が、これまでの名作サスペンスのいい所どりのようなシーンばかりということ…(笑)

バスタブのカーテンや斧で殴るシーンは、明らかに『シャイニング』、見えない友達チャーリーと遊ぶ子供は『ポルターガイスト』、実はそうだったの、と思わせるどんでん返しのオチは『シックスセンス』や『アナザー』等々…。サスペンス・スリラーの王道を全て取り入れたような作品でした。

そうした意味で、この一本だけをみれば、そこそこ楽しめる作品でしたが、映画ファンからしたら、オリジナリティに欠けていたのは否めない。出演者も主役以外の役者に厚みがなく、犯人や結末は、途中から予想できてしまったのも残念でした。

bunmei21