劇場公開日 1990年4月

「Love and Hate」ドゥ・ザ・ライト・シング Kjさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0Love and Hate

2020年3月15日
iPhoneアプリから投稿

Public Enemyのパンチの効いたオープニングからサミュエルLジャクソンの名調子。80年代末のストリート感が溢れる。
店を守ろうとするサル、兄と弟との意識の乖離、アイデンティティとコミュニティの線引きに矛盾が蓄積される様が描かれる。黒人のいたずらに寛容なポリスはやはり黒人を見張る。黒人の行動はおおむね善意に描かれず、被害者として位置づけない。
矛盾が暴発し脆い共同体が雪崩を打って崩落する。ただ茫然と事の次第を眺めてしまうのは観てるこちらも一緒。その超えなければいけないハードルの高さが絶望的に立ちはだかる。

Kj