トゥルー・クライムのレビュー・感想・評価
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イーストウッド作品の分岐点
クリント・イーストウッドの監督作品を制作年代順に並べていったときに、ここあたりから、ケレン味というか、派手なドンパチが削られて、よりリアル志向に傾いていったように思える。
彼の座組で仕事をする多くのスタッフを抱え、その人たちを食わせないといけないという現実的な問題に直面したときに、かならず作品性を優先する、という、今日では当たり前の製作アプローチが垣間見える。
それは、旧来のありがちなカースタントや、格闘シーンなどを必要としないのに、入れざるを得ないというジレンマと戦い、得た結論なのだろうと思う。
これ以前の彼の作品には、もちろん作品としての古臭さはともかくとして、どこかで見たことのあるアクションやカースタントを無理やりにでも挟み込んでいた印象があり、初めて見る驚きなどといったワクワク感は皆無だった。
ここから、余計な贅肉をそぎ落としていく彼の作風がより強まっていったのだろう
冤罪の死刑囚を救う新聞記者。 終始良い緊張感。映像も独特なのも魅力...
冤罪の死刑囚を救う新聞記者。
終始良い緊張感。映像も独特なのも魅力的。
緊張感の中にもコミカルさもあり、バランスがよく最後まで飽きさせません。それぞれの心情もよく描かれていました。おもしろかったです。
新聞記者が、死刑囚の青年について執行の数時間前に疑問を抱き、そこか...
新聞記者が、死刑囚の青年について執行の数時間前に疑問を抱き、そこから目撃者や弁護士等に取材をして証拠を集め、執行中に死刑を中止させるという、いかにも映画という話。
出来過ぎではあるが、もちろん後味は悪くない。
主人公のイーストウッドが真っすぐな正義漢ではなく、プライベートではだらしないクズ男だという点は結構人間ぽくていいかも。
それにしても凶器の銃が発見されておらず、自白もないのに目撃証言だけで死刑判決が出てしまうのは恐ろしくずさんな司法だな。
主人公にもう少し共感したかった
クリントイーストウッド主演のサスペンスです。正直、あまりクリントイーストウッド主演映画を鑑賞しようとは思わないのですが、CS放送局の公式レビューにつられて鑑賞。
カタルシスを感じるには「冤罪を暴く」だけで十分で、この作品でも十分に味わうことが出来ました。
特に、ラストの展開は手に汗を握るものでした。
ただ、主人公に共感を覚えなかったのは残念です。不倫を繰り返し、妻子を裏切り、自分の才にかまけて仕事も自分勝手。前半にそれを見せられて、ゲンナリしてしまいました。
せめて、「仕事人間」ってところに止めておいて良かったのでは?と思わずにはいられませんでした。
ちょっと話しが出来過ぎ
ちょっと話しが出来過ぎな感じはあるが、意味不明になるよりはいいんじゃないでしょうか。構成がしっかりしているので、展開を追いやすいです。
そのぶんオチも含めて現実的ではないところも多々あったりする。
まあ、それも含め映画らしい映画ってところでしょうか。
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