「見応えあり」天国と地獄 everglazeさんの映画レビュー(感想・評価)
見応えあり
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最初は高層マンションかホテルの一室かと思ったら、なるほど丘の上にそびえ立つ豪邸なんですね。
犯人の動機が薄いです。インターンということで医学的知識もある知能犯という説明はつきますが、もっと個人的な強い怨恨がないと、医師になろうとしている人間が、子供を誘拐したり殺人まで犯したりするというのが理解出来ませんでした。死んだ母親が病気を理由に権藤の工場をクビになっていたとか、そんな動機を期待していました。(それとも医師という職業は地獄の始まりということか?!(^_^;))でもやたら軽い刑罰への批判が挟まれてくる所をみると、情状酌量の余地などない畜生として描きたかったのでしょうね。権藤家の豪邸と犯人のアパートは天国と地獄かも知れないけれど、犯人がどんな地獄を生きて来たのかも描いていたら良かったです。
最後の犯人の叫びは、天国と地獄が結局入れ替わらなかったことへの絶望を意味するのかも知れません。財産があることだけが天国ではないのです。
警察の捜査や変装した尾行が面白かったです。婦人警官は居なかったのでしょうね。花を買いに行くようなツラは確かにゼロでした(^^)。
麻薬中毒者達が彷徨う黄金町はリアル地獄のようでした。外国人でごった返すバーはさながら天国と地獄の間か、地獄の入り口という感じです。
何だかんだ言って、助かった進一めがけて疾走する三船敏郎の後ろ姿が格好良かったです。髪型と髭で時々アラブ系の王族みたいに見えました(^^)。
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