劇場公開日 2022年10月28日

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「ファンタジー文学の歴史的傑作の完結編のカタルシスにある、不変的人間愛」ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還 Gustavさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ファンタジー文学の歴史的傑作の完結編のカタルシスにある、不変的人間愛

2020年4月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

三部作の完結編の重量感と余韻のある終結。ファンタジー文学の映画化としては、映画史に名を遺す程の成功作であり、21世紀の技術革新に裏打ちされたSFXの高度な映像表現を駆使した大作が、内容面でも充実した成果を上げたことは只々称賛に値する。フロドとサムの旅の苦難とアラゴルンとガンダルフの戦の凄惨さ。そのお互いの信頼と友情を結び付け、人間社会においての信じることの大切さと美しさが見事に表現されている。その感動は、心が震えるほどだ。実際この映画に出演した俳優たちが、この映画制作を通して深い友情で結ばれている記事を読むと、それは当然の結びつきを生む精魂傾けた作品であったと思う。映画制作の旅と出演者の旅、そして観る者の旅が一つに重なるカタルシス。中世ヨーロッパの美しさを再現し更に美術的に極めた古城や戦闘シーンの迫力。ミナス・ティリスのデザインの素晴らしさ。採点は「ロード・オブ・ザ・リング」三部作としてのトータルの評価として。

Gustav