劇場公開日 2002年12月21日

「観たかった度○ 鑑賞後の満足度◎ 今度は「40年代のハードボイルド映画」+「Kヘプバーン&Sトレーシーもの」という戦前のハリウッド映画へのオマージュとなっている。」スコルピオンの恋まじない もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0観たかった度○ 鑑賞後の満足度◎ 今度は「40年代のハードボイルド映画」+「Kヘプバーン&Sトレーシーもの」という戦前のハリウッド映画へのオマージュとなっている。

2023年5月13日
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鑑賞方法:VOD

①“Sophicated Lady”のメロディが殆んど全編に流れていたように印象的。
②先ず題名(『The Curse of the Jade Scorpion』)が『カイロの紫のバラ(The Purple Rose of Cairo)』と同じくハリウッド20年~30年代風(淀川長治先生の受け売り)。それだけでハリウッド映画黄金時代へのオマージュと分かる。
③主人公が保険の調査員というのは『深夜の告白』へのオマージュか。でも雰囲気はフィルム・ノワールよりもハードボイルドタッチ。
シャーリーズ・セロン扮するブロンドのゴージャスな美女は、如何にもハードボイルド小説(「フィリップ・マーロウもの」など)に出てくるファム・ファタールを彷彿とさせる。ハードボイルド映画ではベロニカ・レイクかな。
④そこに勝ち気な才女が男を振り回すハワード・ホークスのスクリューコメディのタッチを加えた贅沢な作り。
ヘレン・ハントのヒロインはキャサリン・ヘプバーンかロザリンド・ラッセルが演じていた役の再来か。
そうすると、ウディ・アレンの役はケーリー・グラントかスペンサー・トレーシーということになるが、それはちょっと役得じゃない?
⑤粋なラストも往年のハリウッド映画みたい。
すっかり良い気分にさせてくれた。

もーさん