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「あの「エデレジ」の映画」ジプシーのとき hhelibeさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5あの「エデレジ」の映画

2019年4月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

この映画の存在を知ったのは20年ぐらい前、テーマ曲「エデレジ」を知久寿焼さんとさねよしいさこさんがデュエットで歌ってて、それが大好きで録音されたカセットテープを何度も何度も聴いて、どんな映画なのかなーと思っていた。
早稲田松竹でのエミールクストリッツァ特集で、それを映画館で観る機会に恵まれた。こういう時はほんとに東京に住んでてよかったなと思う。

映画はもっと淡々とジプシーの生活を追う感じかと思ってたら、思いの外エンタメ感が強かった。
でも主人公が悪事に手を染めて…っていう派手めな後半より、ジプシーの生活を描く前半のほうが面白かった。街並み、家の中、ファッション、何気ない風俗が全部新鮮で面白い。
七面鳥をペットにするとか、うるさい嫁を吊るすとか、あの時代のあの場所では本当にありえることなんだろうか。

特に、主人公のおじさんが家を持ち上げるシーン!
あんな絵面見たことないし、とんでもないことが起こってるのに家族みんな「あーあもうダメだこりゃ」みたいな反応で、なんていうか、固定観念が覆される感じがした。
「エデレジ」が使われるシーンはすべて印象的で、特にふたりが船に乗って流される儀式?みたいな夢のシーンが美しかった。

hhelibe