劇場公開日 2005年2月5日

「どこまでも純粋な想い」きみに読む物語 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0どこまでも純粋な想い

2013年3月3日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

幸せ

総合:80点
ストーリー: 70
キャスト: 80
演出: 85
ビジュアル: 75
音楽: 75

 物語としてはありふれた若き日の夏の日の恋で平凡なのだが、それをこれだけの限りなき純愛にして描き切ってしまうところが素晴らしい。そしてその物語を読み聞かせるという設定が、この物語を単に単純な若き恋の物語から、複雑で深みのある思いのこもったものに一段引き上げていた。
 結末はうまくいきすぎと流石に思ったが、それでも美しく締めくくってしまえていた。本人たちが奇跡だと言っているのだから、これは通常起こるべきはずがないことであり、それが起きてしまったから奇跡と呼ぶことができるのだ。そんな物語の都合よりも、純粋な想いをどこまでも追及し続けてその想い続けることが幸せなんだという主題が十分楽しめたので、それほど気にはならなかった。世間のしがらみや社会的地位など気にならない、純粋に相手の本質だけに対する透明な想いだから美しい。

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Cape God