劇場公開日 2005年2月5日

「【”神の力は科学を越えて二人を永遠に結ぶ。”ここまで、愛する女性への恋心を貫き通せたら、男としては本望であろうな・・、と思った作品。恋愛映画の女王、レイチェル・マクアダムス降誕作でもある。】」きみに読む物語 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5【”神の力は科学を越えて二人を永遠に結ぶ。”ここまで、愛する女性への恋心を貫き通せたら、男としては本望であろうな・・、と思った作品。恋愛映画の女王、レイチェル・マクアダムス降誕作でもある。】

2022年3月18日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

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幸せ

ー 第二次世界大戦前、名家の子女アリー(レイチェル・マクアダムス)は、夏の休暇先で地元の青年ノア(ライアン・ゴズリング)と出会う。
  ノアは、アリーに一目ぼれ。強引にデートに誘う・・。-

◆感想<Caution!  内容に触れています。>

 ・若きアリーとノアの出会いから深い恋に落ちていく過程と、施設に入っている、現代のデュークと名乗る男(ジェームズ・ガーナー)が認知症の女性(ジーナ・ローランズ)に物語を読み聞かせるシーンが並行して描かれる。
 絶妙な構成である。

 ・若きアリーを演じた、レイチェル・マクアダムスの弾けるような笑顔と可憐さは、類を見ない素晴らしさである。
 今作後、数々の恋愛映画の名作に出演している彼女は、最初から凄かったのである。
 ノアを演じたライアン・ゴズリングも身分違いの恋に悩みながらも、一途に彼女を想い、待つ青年を好演している。

 ・アリーがノアと一夏の恋を追えて、地元に戻った後、ノアからは”何の連絡もなく”彼女は戦後、裕福なロイと出会い、婚約。
 が、描かれている通り、ノアは最初の一年、アリーに毎日手紙を書いていたのだ。

 ・アリーの母が、ノアからの365通の手紙を隠していた理由が分かるシーンも良い。アリーの母も、若き日にノアと同じような恋をしていたのである。
 - 娘の為を想い、行った母の行為は責められないであろう。しかも、母はノアからの365通の手紙をキチンと保管していたのである。そして、自立した娘に渡している。-

 ・ノアは7年振りにアリーと出会い、若き日にアリーと抱き合ったボロ屋を父に買い取って貰い、自身の手で、豪華な建物に改装していた家にアリーを招き、初めて結ばれる。
 - 7年待っていてくれた男の、自分を愛する気持ちをアリーが再認識する良いシーンである。ノアの実直だが、誠実な姿勢がアリーの心をロイから取り戻したのであろう。ロイは少し可哀そうだが・・。-

 ・デュークは認知症の女性の身体を気遣いながら、恋物語を優しく語って上げる。
 - 途中で現れる、デュークと名乗る男の子供や孫達。彼らは、女性を優しき瞳で見ているのである。-

<デュークが語る恋物語を聞きながら、認知症の女性が徐々に自分は誰であるかに気付くシーンは素直に感動する。
 更に、その後の二人の姿には、もう・・。
 ここまで、愛する女性への恋心を貫き通せたら、男としては本望であろうな・・、と思った作品である。>

NOBU