劇場公開日 2004年8月7日

「無関心の恐怖」誰も知らない りりまるさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5無関心の恐怖

2020年4月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

大人の出演は少なく、主に子供たちだけで進んでいくストーリーが斬新!話が本題に入るまでが長くて、是枝監督好きではなかったら挫折していたかも。

ネグレクトの母親、その子供に対するステレオタイプが剥がれました。私のイメージとは違い、母親からの愛情はちゃんと感じるし、暴言や殴るなどの行為は全くない。子供たちも驚くほど、とてもいい子に育っている。家できちんと勉強をし、家事育児をこなしていて、善悪の区別もある素敵な子供…。

初めは隠れるように生きていた子供たちが、オープンな生活を始めても気にかける人が全くいない事に驚愕。と、同時に主人公の明が付き合う「普通の家の子供」も親からの無関心が感じられました。その親たちからの関心があれば明たちの存在に気づけたかもしれないのに…。

コンビニ店員や隣家はどう思ってたのだろう。実際の状況まで想像が及ばなかったのかな。
無知故に、そんな悲惨な状況になってるなんて想像付かなかったのかもしれない。誰かが何かしてるだろう(だから、自分は何かする必要はない)と思ってたのかも。

この映画に限ってはラストが予想が付かず(王道が通用しない)最後は祈るような気持ちでした。
大衆的には好かれないラストだと思いますが、問題提起として満点で、まさにタイトル通りのラストでした。

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りりまる