「結局は…」ミリオンダラー・ベイビー ソウイチさんの映画レビュー(感想・評価)
結局は…
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尊厳死がテーマではなく、ボクサーとトレーナーの「関係」のストーリーである。
そもそも尊厳死自体一般論で語るべきものではない。
常々思うのだが、人生とは自分の「人となり」と向き合っていくひとつのストーリーだ。人間関係とは、その人となり同士が関わっていくということである。
自分が相手にしてあげられることは何か、それを考え尽くした果てのあのトレーナーの選択は、映画を見る人間を置いてけぼりにしているわけではない。人生とはその様にしか語れないという勇気ある描き方であるような気がする。
何かやれば、どんな選択であれ、誰かに何か言われるのが現実だ。優しさも厳しさも芸術も同様である。自分が何をして生きてきたのか、これからどうすべきなのか、それは自分の「人となり」に問うしかないのだ。
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