殺人の追憶のレビュー・感想・評価
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文句なしに韓国映画史上のベストの一本だろう
『パラサイト 半地下の家族』でカンヌとアカデミー賞を制したポン・ジュノ。彼の2作目にして代表作とされる今作をようやく名古屋シネマテークの特集『鬼才ポン・ジュノの世界!』で観ることができた。
そしてこれは噂に違わぬ傑作だった。
1986年、ソウルにほど近い農村で発生した女性連続殺人事件。それを追う刑事たちの焦燥。真犯人にたどり着けぬまま犯行が繰り返される。ユーモラスでゆるい空気が緊張感を増し狂気へと変わっていく展開が秀逸。
2003年のラストシーンで知るタイトルの意味。美しい田園風景が情景となった。激しく感動した。刑事を演じたソン・ガンホとキム・サンギョンが文字通りの名演。
実話 華城連続殺人事件
韓国の時代背景などが分からないけど、
1980年代後半でこんな感じなの?
時代錯誤も甚だしく刑事は無慈悲で無能
私には犯罪者顔負けのクズ人間にしか見えず…
韓国映画が自身に向いてないな…
痛感😔と中盤強ぐらい思っていたけど、
終わりに向けてどんどん印象が変わっていく
見ていて私の様に感じる人はとりあえず最後まで見てほしい
観賞後、言葉に出来ない感情がめちゃくちゃ湧き上がる
事件をネットしで調べると更にやるせ無さが増す
うーん。。。
多分観る人からみたら最高の映画なのかな?
全体評価が高かったから期待して、お金を払ってまで借りてみたけど、途中寝ちゃったしw
個人的に見終わった後に考えさせられる映画はきっと自分の好きな映画じゃないんだと思う。
だから低評価。
冒頭から、ちゃんと未解決事件って言ってるから、きっと犯人は誰かわからず終わるのかなと
思ってたけど、見終わった後はあんまりスッキリしなかった。
ただ、人間の葛藤とか不安、苛立ちそうゆうネガティブな部分はよくちゃんと描写されてて
よかったと思う。
人って、環境であーも180度変わってしまうのかなって。
あーでもやっぱりあそこまで犯人の手とか暗闇での顔見せてたからやっぱり犯人はこいつだ!
で終わって欲しかったなー。
私も一応〝普通の顔〟だと、あの少女は言ってくれるかな?
軍事政権下、ということは歴史的な一般論からすると、まぁ、人権はお上次第。ということは地方の官憲の倫理観に清廉潔白を求めるのは、そもそもお門違いなんだろうな、という前提を飲み込みながら見てるうちに、この世界観にいつの間にか慣らされてくる。
アカデミー賞という結果を知っているので、後付けの理屈じゃないの?
と言われれば否定はしません。
世界に認められるモノには、村上春樹さんの小説と同じように、作品の中で感じるある種の共鳴する部分が(自分の母国とは歴史も文化も伝統も違うのに)何だか自分にも分かる、と思わされる要素があります。
この映画の世界に、もし自分がいたとしたら、誰の役割で、どのように振る舞っていただろう、そう思うことがそれほど不自然ではない、そんな不思議な引き込まれ方を経験できるということは、たぶん世界に通じる普遍性の現れなのだと思います。
〝普通の顔〟……この言葉にゾクッとした人はみんな虜になってしまいます。
深い感銘
ポン・ジュノ監督作品のリバイバル祭で鑑賞。
この作品はシンプルな内容のようでかなり複雑な意味付けを持たせている。史実をベースにオリジナリティを持たせる難しさ。おそらく監督の意図を理解するためには何度も鑑賞しなくてはいけない作品。
こういう映画が韓国で作られ多くの観客を集めるのをみると、日韓の差は制作側だけの問題ではない気がする。作品に大きなインパクトを与えている音楽は岩代さんが担当。
日常に潜む「普通の人」
緊迫感溢れるサスペンスかと思いきや超ブラックコメディー。かなり下品でしたね。1人で観れば好きなシーンで笑えますが誰かと観ると笑いを堪えないといけないし気まずくなるし大変そうです。
偽NIKEとniceには爆笑してしまった。
そんないい加減な暴力刑事とクールな冷静刑事の茶番劇ともいえるが韓国の現実を描いた前半。
そして後半からは疾走感と緊迫感溢れる本来求めていたサスペンスと一転。
2人の刑事の立場も一転するのが上手い。
さすがポン監督です。
そしてラストシーン
「普通の人だったよ」を強調する目撃者。
おそらくこの「普通の人」というのはポン監督が一番伝えたかったことだろう。
面白い!
1980年代後半に韓国の農村で起こった連続婦女暴行殺人事件を基にしたミステリー映画。
警察の捜査を嘲笑うように繰り返され、次第にエスカレートしていく犯行の真相に正反対の二人の刑事がバディを組んで迫っていく――という、ある意味手垢のついたよくあるストーリーながら、それでも目が離せないのはポン・ジュノ監督の練りこまれた脚本と見事な演出あればこそ。
凄い!
なんで2004年公開時に見てなかったのか後悔してます。こんなに見入ってしまって、気になる映画で若い時に見てたら、どう感じてたか自分で知りたかった。サンギョン様にアカデミー賞主演男優賞あげたいです。
素晴らしい!
何回も、観てます❗
韓国映画を、観るきっかけとなった作品といえるかも⁉何回も何回も、観てしまいます。やはり、ラストの、女の子との会話にゾクッとします。わたしてきには、、犯人、パク・ヘイルさんかな、と。(笑)ソン・ガンホさん、この頃が、バタ臭くて、田舎くさくて、あか抜けなくて、良かったな~~、と。今は、おしゃれになって、洗練しすぎて……。それが、スクリーンに、でてこなければ、よいのだけど、ちょいちょい、出てきますね(笑)
ポンジュノ祭
「パラサイト半地下の家族」アカデミー賞作品賞受賞って事で、KBCシネマではポンジュノ監督の作品4つを短期間上映する企画で鑑賞してきました
彼の作品に限らず、昔から韓国映画は素晴らしい(全てとは言わないが)👏🏻
俳優陣も、これだけストーリーに没入する事が出来るくらい凄いリアリティや貫禄があって、でも笑いも取れる。
いつまでもイケメン売りと涙ちょうだいを辞めない日本映画(全てではないが)は、到底勝てませんよ
この映画でも、伝えようとする演技や表情、風景、美術、演出も含めて、まとめている監督の映像は申し分なく、その集大成のラストシーンのソンガンホの表情は圧巻でした!
面白かった!
なぜポンジュノはこんなにも重い実際の事件をクライムムービーの名作として見事に成立させることが出来たのか。その構成力に舌を巻いた。
筋書き、刑事達のキャラ、犯人像だけを味わう映画ではない。監督は、自分が生きている同時代のあの頃の韓国の田舎村を描きながら、それがいつしか遠い過去になることを察知しながら映像を綴っている。
何が事件を迷宮入りさせたのか。地方の旧態依然とした警察署のずさんさは、韓国社会そのものの混乱、暗黒の時代の反映だ。未解決事件を通して私たちもあの頃を「追憶」しているのだと感じた。
それでいて、ギャグ漫画みたいな飛び蹴りとか、面白い刑事たちの掛け合いに笑ってるうちに、警察の非道な行為に観客自身もいつしか共犯者になっていく。
そうして全てをラストのソンガンホの無言の表情に集約させた。
映画の世界から現実の世界へと目線が移る。
事件は終わっちゃいねえ。現在進行形だ。平凡な顔のテメーはまんまと社会に紛れて映画館でこれを観てんだろ。今、どこにいる!!
今まで信じていた物を信じられなくなる過程
1986年、まだ軍事政権下の韓国で実際に起きた事件を元に戯曲化したもの。事件の陰惨さ、警察の横暴さ、田舎の貧しさなど、猥雑で泥臭い話。
直感頼りに容疑者を締め上げるばかりのパク刑事たちと、首都から来て彼らのやり方に呆れながら合理的な捜査をするソ刑事。始めのうちは時代的や地域的なおおらかさもあり若干コミカルに感じた。
しかし、だんだん増える被害者と自身の無力さから、自分の目に自信を失い冷静になっていくパク刑事と、焦りから感情的になっていき書類を打ち捨てるソ刑事。今まで信じていた物を信じられなくなる過程がジリジリと描かれていた。
徒労感と倦怠感
初期の北野誠作品を彷彿とさせる、淡々とした映像の中に醒めた激情が込められているような凄まじい映画だった。
観終わった後のこの胸のわだかまりは類を見ない。事件解決の糸口も見えない状態ではなく、指先が触れていてもう少しで手が届きそうな距離感だから、余計にやるせない気持ちになる。剥がせそうなシールがあるからずっとカリカリし続けて諦めてしまうような。使った時間や情熱が徒労に終わった時の倦怠感。
特にラストの終わり方は映画史に残るような素晴らしいものだとおもう。
やっとスクリーンで見れました
ポンさんというより、韓国映画で1番好きな本作、やっとスクリーンで見ることができとても嬉しい。
本作は韓国映画の象徴のような作品で前半の笑い、後半のサスペンス本当によくできている。やはりキャスティングも秀逸。演技も素晴らしく後半の慟哭の表情は心を奪われます。
何故日本人の役者はダメか、思うに日本の役者は映画以外の仕事をし過ぎ、または役者じゃない人を使うからプライベートが見え過ぎて演技が予想を超えないんじゃないのか?!
にしても全てが良くできた素晴らしい映画を劇場で見ることが出来て本当にうれしい!
垢のように染み付いた心の汚れ
個人評価:4.0
登場人物すべてが泥臭く、またキャラクターのディテールがはっきりとしており、監督の一人一人の人物の描き方に熱意を感じる。
人を見抜く事を生業とする刑事を主人公とし、殺人犯のレッテルをはられた容疑者達との感情描写を描く。
実際の事件がモデルとの事だが、ポン・ジュノという監督は、人間の垢のように染み付いた心の汚れを描き出す事が本当に上手いと感じる。
ただのサスペンス映画とは一線を画す作品。
・つらい、悲しい、悔しい。いろんな負の感情だけが残ってる。もう全然...
・つらい、悲しい、悔しい。いろんな負の感情だけが残ってる。もう全然前向きになれない
・クライマックス直前かと思ってた場面で泣いた
・飛び蹴りがすごい
これは世界観含めで素晴らしい! 犯人が誰かという事ではなく、ある物...
これは世界観含めで素晴らしい!
犯人が誰かという事ではなく、ある物事にまつわる人間の葛藤が本当によく描かれていてめちゃくちゃ面白かった!
ネタバレになりますがDNA鑑定ってこの時代やはり信頼性に欠けていた...
ネタバレになりますがDNA鑑定ってこの時代やはり信頼性に欠けていたんだなと思わされます。日本の袴田事件とかも思い出される展開。
一言では言い表せない
やはりコメディ的な要素はありながら、本作はかなり深刻。比喩もさすがにあまり感じられないけど、なんというか、この映画に大喝采を送る韓国人て成熟してる。
人間の成長とかいろんなものがつまってるような気がするけど、少し難しくて、そして切なくて、やはり苦しい。なにがよいかといって、ソンガンホcの演技かな。
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