劇場公開日 2001年11月3日

「【映像の中で”時”を魔術師の如く操るクリストファー・ノーラン。究極の”ループムービー”でもある。】」メメント NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5【映像の中で”時”を魔術師の如く操るクリストファー・ノーラン。究極の”ループムービー”でもある。】

2020年5月10日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館、VOD

悲しい

知的

難しい

 頭脳、フル回転で観る映画。
 実に面白い。
 モノクローム画とカラー画の使い分け方・・・。

 ■メメント:”思い出せ”
 ■メメント・モリ ”死を思え”

- クリストファー・ノーラン監督が、騙し絵の”エッシャーの大ファン”であることは有名だが、今作で彼は観客を騙す(惑わす)事が出来たのか・・。-
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 ■レナード(ガイ・ピアース)は妻を犯され、殺される。
  その際に受けた頭への傷が原因で、”新しい記憶が消えてしまう”事に悩まされつつも、
 ・周囲での出来事を”ポラロイドカメラ”で写し、写真の裏にコメントを残し
 ・身体中にタトゥでメモを残しながら、
                   犯人を捜すが・・。

 ■数々のメモ(可成りミスリードされる。上手いなあ、凄いなあ・・。)
  ・胸には”ジョンGが妻を犯し、殺した”
  ・”サミーを忘れるな”・・・

 - レナードが保険屋だった頃、顧客だった、サミーの妻が、夫の記憶障害を確かめるために”ある覚悟”で何度もインシュリン注射をさせる場面。ー
 (サミーが出る場面はほぼ、モノクローム画である・・。)
  夢か現か・・・。-

<解体された時間軸の中で、断片的情報を”フラッシュバックを効果的に用い”、錯綜する物語を整然と造り上げた作品。>

■何度観ても、鑑賞後の解釈にブレが生じる作品でもある。
 完全にクリストファー・ノーラン監督の勝利である・・・。

NOBU
蚤取りマーさんさんのコメント
2024年4月6日

失礼ながら“フィッシャー”ではなく、“エッシャー”ですね。

蚤取りマーさん