劇場公開日 2001年1月27日

「何度観てもどの立場で観ても良い物は良い。」リトル・ダンサー 奥嶋ひろまささんの映画レビュー(感想・評価)

4.0何度観てもどの立場で観ても良い物は良い。

2014年1月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

楽しい

幸せ

一度目は10年前10代の頃、神戸のアサヒシネマで当時の彼女と、二度目は嫁と父親になり観たのだけど、一度目はビリーに感情移入し二度目は父親に。
どの立場で観ても良い物は良い。
三度目は子供たちと。

反抗期の少年による最高の反抗映画だと思います。
怒りや悩みをダンスで表現し、
父親に認められるためにも暴力に訴えるのではなく
ダンスを見せつけるシーンは鳥肌がが立つし、
そこからの展開は最高。
親父のキャラ付けは完璧でスト仲間を裏切ってまで、ビリーのためにスト破りをするシーンは涙なしでは見られない。兄貴もまた最高である。

ゲイ友だちに対するビリーの優しさも性格が出ててとても好き。狙ってない美しさがある。

炭鉱しかない街、ストライキに忙しい兄貴と親父。ボケたおばあちゃん。亡くなった母親。そこにダンスの好きな主人公とゲイの友だち。タバコをふかしながら教える先生。
設定が完璧。音楽もパーフェクト。絵も美しい。
未来に向かってバスに乗って走り行くビリーと未来もないのに炭鉱に降りて行く父と兄。
そして最高のファイナルカット。
見る度に好きになって行く映画。

奥嶋ひろまさ