劇場公開日 2001年8月4日

「【2021年。今観るから変に期待せず観れて良作に感じる】」ジュラシック・パークIII 3104arataさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【2021年。今観るから変に期待せず観れて良作に感じる】

2021年8月15日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

単純

興奮

・2001年公開のアメリカのSF映画。
・映画[ジュラシック・パーク]の3作目で8年後。映画[ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク]の続編でそれから4年後。イスラ・ソルナ島付近でパラグライダー体験をしていた子供が恐竜に襲われて島に落ちてしまう。4か月後、それを助けるために子供の父母がグラント博士(シリーズ1作目の主人公)を騙してガイド役として島に連れていき、そこで子供を見つけて逃げ出さなければ!という大枠ストーリー。

[お薦めのポイント]
・シリーズ3作目、8年越しで映像クオリティがかなりアップ
・スピルバーグ監督の手を離れたのにテーマは「原点回帰」
・シンプルな物語

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[物語]
・島に落ちた子供を救う、というシンプルな物語のため、観やすさ共感・理解のし易さがあります。小難しいことを考えずに、「主人公たちは早く危険なパークから脱出しなければ!」という趣旨で終始ハラハラドキドキを感じることができます。
・島に落ちた子供「エリック」が、1人で4か月も島で過ごす中で強くなっているところも好きですね。

[演出]
・今回は、終盤の恐竜とのやり取りよりも、プテラノドンの鳥かごの中でのシーンが一番の見どころのように感じました。映画[ミスト]とか映画[クワイエットプレイス]のような恐怖のあおり方がとても好きです。

[映像]
・俯瞰で自然な恐竜たちの生態を魅せるシーン、ヘリで島を飛び交うシーン。1作目から8年という歳月をかけてクオリティがかなり上がっており、これはおうちTVで観ても興奮ものです。

[音楽]
・いうことなしの安定のBGM。使いどころもばっちり。

[演技・配役]
・2作目では登場しなかった1作目の主人公グラント博士を、このタイミングで、同じキャスティングで起用してくれたのはしびれました。

[全体]
・単純明快な物語の中に、「人間が神の真似事をすることへの批判」がささやかに見え隠れするところが素敵でした。シリーズを立て続けに観ていたので、どの映画でどの発言してたっけ…となりがちですが。笑 1作目のマルコム博士の「自然界へのレイプだ」というセリフがずっと頭に残っていて、それを根底として様々なシーン・行動が頭に入ってくるので「愚かな人間の行為」という認識が常にできます。にもかかわらず、「愚かな行為」をする人間は大体無邪気な子供。この憎めない人物設定がまた面白さを引き立ててくれているのかもしれませんね。今回のエリックの父「ポール」さんもグラント博士を騙して島に連れて行った「犯人」であるにも関わらず、いい人故の不器用さがしっかりと伝わってきて良い印象で締めくくられます。
・ジュラシックパークシリーズは、一貫して超悪者を出さない。でも大きなハプニングは怒る。この辺がディズニーっぽさがあって魅力を感じる部分です。中でも本作「Ⅲ」は、パークが出来上がった経緯などの下地は既に出来上がっている上で、救出劇、というシンプルな物語で遊ばせることができたので、アトラクション映画としての観やすさがありました。もちろん、4年越しの新作としては設定にちょっと物足りなさは感じます。が、既に続編の「ジュラシック・ワールド」が封切られている今、中間作品として観る分には申し分ない作品かと思います。ありがとうございました。

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3104arata