劇場公開日 1980年12月23日

「どんどん引き込まれる異常な世界」シャイニング yamappleさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0どんどん引き込まれる異常な世界

2020年1月19日
iPhoneアプリから投稿

スタンリー・キューブリック監督の名作の一つと聞いて、普段はホラーを見ないのですが鑑賞。手に汗握る感じで最後までドキドキしながら鑑賞できました。

カメラワークがいい。ダニーが三輪車でホテルを走り回るシーンとか、きちんと子供の目線で撮影しているから、曰く付きの237号室の雰囲気とか、余計に怖く感じる。
そして登場人物の服装も、可愛らしくてよかった。ダニーやウェンディーの服装が素敵。それと現実の差がまた怖いというか。

ダニーの特殊能力は、もし2人の両親がきちんとわかっていたら、こんな悲劇にはならなかったかもしれないし、ホテルに行かなかったかもしれない。だから、余計に悲しい。
ジャックの狂っていく過程も怖い。理性と洗脳の間でどんどん顔が怖くなっていくし、次どうなるんだ?と引き込まれていく。どこが現実でどこが向こうの世界なのかもはっきりしなかったり、ジャックはどっちのモードにいるのかも段々わからなくなってくる。

またRedrumの下りが、鏡に写るとmurderになるあたりは、マジで怖かったなあ。何の意味だろうと思っていたけれど、そういうことか…。

エンドロールの前に、管理人たちの写真が映り、それを見て、ああ、だからジャックはこうなってしまったのか…と、そんなオチもまた面白かった。

正直、彼の作品の、時計じかけのオレンジは、後味も悪すぎて全然好きになれなかったけど、この映画は良かったかな。

原作と大きくストーリーが違うらしいので、次は原作読んでみたいです。怖いから夏がいいな…笑。

yamapple