仄暗い水の底からのレビュー・感想・評価
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黒木瞳が良い味を出している
改めて観直すとなかなか好みな作品。
公開当時はホラーブームもあり、「あんまり怖くない」という部分だけが強調されていた感がありましたが、改めると味のある悲しい話でした。
懐かしいような寂れた団地の描写も薄気味悪さをよく表していて、自然に気持ちが入っていきます。
また、主演の黒木瞳さんのキャラクターがよく描かれていて、それに加えて演技が伴っているからこそこの映画が成立している感じを受けます。
水川あさみさんは第3回ミスTOKYOウォーカーだったんですね。知りませんでした。今は人気女優ですが、出演していたことも知らなかったので初々しい演技が観れたのは幸いでしたw
雰囲気
ホラーというよりも悲しいお話だった
黒木瞳のキャラクターがよく描きこまれているため物語としての求心力があり退屈させない
直接的な怖さはないが薄暗い市営住宅の通路や屋上などの雰囲気が非常によく出ている
決め付けは良くなかった。
シンプルに。
ホラーなんだけど、母子が離れ離れになり後に再開した時、寂しい別れ方なのかも知れないけど、郁子(菅野莉央)にしてみれば欠けていた記憶を補う事が出来、ある意味この結末だからこそ良かれ悪かれ次に進める事が出来るのではないか、と感じた。
なんとなく見たのでハッキリ覚えて無いシーンも多いが、恐怖感を感じるよりも心を揺さぶられる印象を受け、単純に怖いのを楽しむ為だけのホラー作品、とは言えないと思った。
以前高評価を受けたと聞いていたが、確かに作品自体からは好印象を受けた。
母子家庭の生き辛さ
離婚調停の親権争いのさなか、お財布に余裕がないためちょっと難ありの物件に引っ越す母娘。うすら暗い団地で人気がない。そのうち階上から水漏れが。ドアを開けると一面水びたし。少女が行方不明になり、父母も失踪した部屋だった…
淑美は過去に精神を患ったこともあり、仕事もない。親権争いには不利。必死で仕事を探すけれど、郁子は幼稚園のお迎えに間に合わずひとり門の外で取り残されている。次第に行方不明の少女が郁子に接触しだして…
「怖い」というより、「悲しい」作品でした。子供を育てながら働かなくてはならない現代女性の問題をが背景に盛り込まれています。自立したくても自立できない、仕事を探し出しても「子供」がいるためにおじゃんになってしまう。裕福な父親が実家に連れ帰り母親に面倒を見させるため、娘は取られてしまいそう…むしろ怪奇現象よりそちらのほうがはらはらと心配でした。
結局淑美は娘のために身を呈して少女の霊に連れ去られるのを承諾。郁子はふとしたことで昔の団地を現れ、母親の姿を見つける。「パパ再婚するから、ママと暮らしたい」とふりかえると空っぽの部屋。ひどく寂しい結末です。ハリウッドリメイクではこの寂寥感がまったくなかったです。心が痛くなりました。
ロケ地は京王線「つつじヶ丘」南口。神代団地がモデルかな?
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