劇場公開日 2005年12月17日

「無駄な大和特攻進撃を美化してみても」男たちの大和 YAMATO Kazu Annさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0無駄な大和特攻進撃を美化してみても

2020年9月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

海軍兵の恋人の蒼井優の笑顔が可愛くて許すとしても、お涙期待でか安易に母や妻子供を持ち出してくるウエットなストーリー展開に嫌悪感を覚えた。

一億総特攻のさきがけと言われて納得してしまう艦長は史実として仕方がないとして、護衛機ゼロのこの特攻出撃に映画で描かれていた様に多くの人間が納得していたとは到底思えない。闘いに勇敢に臨んだ彼らの死が、今の日本を支えてるというのはあまりに綺麗事。どう考えても、意味の無い闘いであり無駄な死であると思われる。

この戦略も意義もない特攻を多分保身のために決めた海軍上層部責任者は戦争犯罪人そのものに思える。せっかくこの戦いを映画にするのなら、細部まで史実に忠実なものにして欲しかった。そのことにより、何が悪かったのか、納得無しで死戦に向かう悲劇がより明確になったのではないかと思う。

戦艦大和そのものは子供の頃からカッコイイと思ってきた。その主砲等が動く図は興奮も覚える。ただ、綺麗すぎてまるで模型の様で、リアリティは今ひとつ。ただ、攻撃されてあっけなく兵士が体をもぎ取られ出血して次々と死んでいく映像は、それなりに迫力があった。所詮それだけの映画に思えてしまった。そもそも制作のあたって、史実から離れ、SF仕様とかで、戦艦大和を戦わせれば、良かったのでは無いかと思ってしまった。

Kazu Ann
よーしさんのコメント
2021年1月7日

史実がすべてではできないのは仕方がない。
すべてを理解してこのような物語は難しい。
どう楽しむか?
どう理解するか?
人それぞれのとらえかたを持たせていますよね。
現実にはありえない感情を皆がとらえるべきかなと思います。

よーし