劇場公開日 1997年5月17日

「優秀だと過信していた自分の無力さに打ちのめされた後」ザ・エージェント Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5優秀だと過信していた自分の無力さに打ちのめされた後

2013年3月7日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

興奮

幸せ

総合:70点
ストーリー: 70
キャスト: 75
演出: 70
ビジュアル: 70
音楽: 65

 業績をあげ他からも持て囃されて有能だと信じていた自分。しかし会社を離れて初めて知る、実は会社という組織にいてこその自分であったこと。自分の力を過信しすぎていて、それに気がつき打ちのめされる。一人で会社を立ち上げても、組織の後ろ盾を失った彼に周囲は手のひらを返したように冷淡。突然多くを失った人間はいかにして進み続ける気力を保つのか。エリート街道まっしぐらだったのに、いきなり崖っぷちに追い詰められた彼の動揺と困惑ぶりがよく描かれている。
 幸いにもそれでも彼は全てを失ったわけではなかった。彼を信じてついてきてくれる一人の女性の存在。またエージェントと選手はただの金の契約関係ではない、人としての信頼関係が大切だった。そしてそんな選手との信頼をなんとか一つ、紆余曲折の末に確立することが出来た。その苦難の過程が楽しめた。

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Cape God