劇場公開日 1981年4月4日

「『殺しのドレス 4Kレストア版』(初Blu-ray化)でまた観た」殺しのドレス たいちぃさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0『殺しのドレス 4Kレストア版』(初Blu-ray化)でまた観た

2023年8月6日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

初見は日本初公開の映画館(1981年、池袋)、その後何度も観ているが、本日は『殺しのドレス 4Kレストア版』(初Blu-ray化)で鑑賞。
かなり綺麗な映像になっているが、最初に映画館で観た時よりも、全体的に画調が明るくなった感じがした。

しかし、何度観ても面白い!
ブライアン・デ・パルマ監督の映像美、ピノ・ドナッジオの効果的な音楽、ラルフ・ボードの素晴らしい撮影、ジェリー・グリーンバーグに至っては「よく、こんな複雑なテンポで、こんな見事な編集ができるんだ!」という驚きの編集……とにかくスタッフが一流ぞろい。

冒頭の部屋を覗き見るカメラ移動→2人の男女→女のシャワーシーンと続く。
息子ピーターの発明部屋での母親ケイト(アンジー・ディッキンソン)との会話→ケイトがドクター・エリオット(マイケル・ケイン)の所に行ってカウンセリングを受けて、夫との夫婦生活の不満を言うが、結末を知っているので、いろいろと伏線が張られているのが分かる。
美術館でのめくるめく追いかけっこ、タクシーからの手袋での「おいで、おいで」、タクシー内でのカーセックスとデ・パルマ監督らしい描写が続いたところで、エレベーターでの殺人事件。
………と物語は続いていくが、やはりこの映画、名場面が多々あり、何度観ても面白い。
デ・パルマ監督さすがである。

やはり、デ・パルマ映画におけるスローモーション、画面分割、セリフ無しの映像だけで物語を進めるシーンなど、みどころ多数。
若干、物語が破綻しているorあの件は無視?……みたいなところもあるが、個人的にそういうのは無視!(笑)

映画本編は105分であるが、このBlu-rayは特典映像がすごくて約190分もある。
本作プロデューサーのジョージ・リットーが作品が生まれた経緯を語れば、ナンシー・アレンは女優として元妻として裏話を語り……とメイキングなどを含めて(DVD未収録の映像特典含めて)、映画製作の裏話を知ることができるのは楽しい。

本作は出会った頃からずっと大好きで、今後もリピートするブライアン・デ・パルマ監督の傑作!

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たいちぃ