劇場公開日 2001年4月28日

「【”麻薬戦争”墨西哥で麻薬輸出により地位を成す者及びそれを取り締まる刑事、密輸の首謀者の夫と子を守るために行動を起こす妻、米国で密輸を防ぐ最高地位にある娘が麻薬に溺れた男の姿を同時進行で描いた作品。】」トラフィック NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【”麻薬戦争”墨西哥で麻薬輸出により地位を成す者及びそれを取り締まる刑事、密輸の首謀者の夫と子を守るために行動を起こす妻、米国で密輸を防ぐ最高地位にある娘が麻薬に溺れた男の姿を同時進行で描いた作品。】

2024年2月13日
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鑑賞方法:VOD

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ー 冒頭から、多数の麻薬に関わる登場人物が登場するために、脳内フル回転で観た映画である。-

■麻薬カルテルの一味であるフロレスが逮捕されると、犯罪取締官サラサール将軍は彼を拷問にかけて、麻薬組織オブレゴン・カルテルの居場所を吐かせる。
 そんななか、夫、カールが麻薬組織に絡んで多額の金を得ていたことを知った妻へレーナ(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)は、贅沢な生活を捨て切れず、自ら墨西哥に出掛け夫を密告した男を殺す様に、ある行動に出る。
 一方、麻薬撲滅担当になったロバート(マイケル・ダグラス)と、名門校に通う娘キャロラインが麻薬中毒になる過程が、同時間軸で描かれる。

◆感想

・ハッキリ言って、スティーヴン・ソダーバーグ監督作品名だけあって、ナカナカに複雑な群像劇である。

・そんな中で、光を放っているのは、メキシコで麻薬捜査に当たるハビエル・ロドリゲスを演じるベネチオ・デル・トロである。
ー 「ボーダーライン」のイメージがあるからかもしれないが、彼が墨西哥の麻薬王、犯罪取締官でありながら実は麻薬王のサラサール将軍の配下にさせられながらも、彼が言った言葉。
  ”野球場にライトを付けてくれ。皆野球が好きだろう。麻薬に手を出さすに野球を楽しめば、麻薬は少しは減る筈だ。ー

・キャサリン・ゼタ=ジョーンズ演じるへレーナは、富のある生活を捨てられずに、愚かしき行動に出るし、マイケル・ダグラス演じるロバートも、”自分の娘が麻薬中毒になっている事も知らない所が、シニカルである。

<ラストシーンが良い。
 煌々と光が灯る野球場で、大勢の子供達と楽し気に野球を見るハビエル・ロドリゲスの姿。
 今作は、アメリカで麻薬が広まっているのは墨西哥だけの責任ではなく、アメリカ自身の問題である事をスティーヴン・ソダーバーグ監督が、強烈に伝えた作品なのである。>

NOBU
ibtさんのコメント
2024年2月18日

今晩は。
公開当時、ドはまりした作品です。

ibt