劇場公開日 2004年12月4日

「ヒーローで1番!ファミリーで1番!」Mr.インクレディブル 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ヒーローで1番!ファミリーで1番!

2018年8月2日
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鑑賞方法:DVD/BD、映画館

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14年振り待望の続編を前に、前作を久々に鑑賞。
公開時観た時から、ピクサー作品の中でも特にお気に入り。

久し振りに見ても、やっぱり面白い!
特に、クライマックスのアクション・シーンは、迫力といいスピーディーさといい、最ッ高にエキサイティング!
トム・クルーズが本作を観て、監督のブラッド・バードを『ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル』に抜擢したのも頷ける。(奇しくも今年、続編と『ミッション~』の新作が激突!)
ヒーローが活躍するアニメ、アクション・アニメとしては、最高作の一本ではなかろうか。

公開時、ヒーロー映画は『X-MEN』や『スパイダーマン』ぐらいしか無かったが、今映画界は右を向いても左を向いてもヒーロー映画ばかり。
改めて見て驚かされたのは、今ヒーロー映画で描いている事を、この時すでにやってのけている点である。
ヒーローの活躍が問題視され、果たしてヒーローは必要か否か。
MCUでこのテーマに真っ正面から向き合ったのは、つい最近、2016年の『シビル・ウォー』の時である。
『ワンダーウーマン』な女ヒーロー、『ブラックパンサー』な黒人ヒーロー…主役ではないが、性別/人種を超えたヒーローもしっかり登場させている。
また、ヒーローの存在が脅威的な悪を生み出す不条理…。
単なるブームの先取りじゃなく、時代の先見の鋭さに圧巻!

本作最大の魅力はやはり、普遍的な家族の物語である点。
アットホームなファミリー像が多いハリウッドのアニメ映画としては異例の、当初はバラバラ。
過去のヒーローとしての栄光が懐かしい父。
ヒーローとしての過去を捨て、今の平凡な生活を切り盛りする母。
自分自身に自信が持てない長女。
やんちゃで問題児の次男。
フツーなのは赤ん坊だけ。(でも、実は…)
そんなファミリーが、ある危機に立ち向かうと同時に、絆を取り戻す。
ヒーロー・アクションの中に、しっかりと家族再生の良質のドラマを盛り込んだ構成が、巧みで見事で鮮やか!
ハラハラドキドキ、エキサイティング、ユーモア、そして温かい感動。
だからこそ我々は、このインクレディブルなファミリーを愛してやまないのだ。

さて、待望の続編はどんなヒーロー・アクション&ファミリー物語を見せてくれるのか。
楽しみ!

(って言うか、今日これから観るんだけどね~♪)

近大
カミツレさんのコメント
2018年8月2日

考えてみれば、MCUの第1作『アイアンマン』よりも前に公開されているんですよね。
性別/人種を超えたヒーローがすでに登場しているというのは、たしかにすごいですね!

カミツレ