「うるさい説教映画だった」グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち KIDOLOHKENさんの映画レビュー(感想・評価)

0.5うるさい説教映画だった

2022年3月18日
PCから投稿

映画の見所が全て口げんか。序盤から終わりぐらいまでずっとそうだった。
主人公は頭の良さが極めて特殊なだけで人間感覚的には普通なのかどうかということがよくわからなかった。現代では自閉症の人に特殊な能力が備わっている場合が有るということが分かっている。例えばアスペルガーとか何か普通と違った人だったら、話がはぐらかされるからと言ってセラピストが怒るのは違うんじゃないかと思った。プロならまずそこのところを確認してから対策を決めるべきじゃないのか?・・・この映画が作られた頃はまだ自閉症とかそういう研究や認知があまりされてなかった時代なんじゃないだろうか。今そういうものが認知されてる中での感覚からすると問題への対応方法が根本的に間違っており、口論になるのは当たり前。当たり前のことを繰り返し見させられた頭にくるものがあった。最終的に、この人もやはり普通の感覚の人だったというラストになっていても丸っきりしっくりこない。・・・ この映画は公開された当時としては名作として受け入れられたが現在では通用しない作品になっていると思った。
あるいは私がそう感じたのは、天才を扱ったもう一つの映画「キャッチミーイフユーキャン」を先に見ていたせいかもしれない。あの映画はよくできていた。主人公は普通の人間の感覚を持った人なのか、特異なのか、よくわからないように描かれていた。それが最後までそうだったので観てる人は、彼は彼なりに幸せに生きて欲しいと思うのだ。
グッドウィルハンティングは何というか・・人間像が映画のために作られたようなキャラクターのようで、あまりリアリティを感じなかった。
ちなみにキャッチミーイフユーキャンはこの映画の5年後に作られた作品である。

タンバラライ