劇場公開日 1957年1月15日

「望遠レンズを使って矢を受けるシーンを撮ったという裏話が記憶に残る」蜘蛛巣城 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0望遠レンズを使って矢を受けるシーンを撮ったという裏話が記憶に残る

2020年4月8日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 シェイクスピアの『マクベス』を基に戦国武将の物語にした作品。この頃、“能”を中心とした日本の美にこだわりを持つようになった黒澤。城内でも能が演じられているし、予言をする物の怪の雰囲気は違った意味での美が感じられる。

 鷲津にしか見えない幽霊のような描き方はどことなく溝口作品をも感じてしまう。それにしても圧巻のクライマックス。次々と放たれた矢が三船敏郎を襲う。彼が「死ぬかと思った」と回顧するほど無茶苦茶なことをやっていたようだ。まぁ、このシーンがこの映画の目玉であるわけだが・・・

kossy