劇場公開日 2024年2月2日

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「ダメ大人への子供たちの反乱 トウモロコシ畑の秘密 キング原作映画のイケてない方」スティーヴン・キング エイジ・オブ・パンデミック ITOYAさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ダメ大人への子供たちの反乱 トウモロコシ畑の秘密 キング原作映画のイケてない方

2024年2月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

かつてはトウモロコシの栽培で栄えたが、今はすっかり寂れているアメリカ・ネブラスカ州の町、ライルストーンで、大勢の子どもたちが巻き添えになり命を落とす事件が起きる。
その中で生き残った少女イーデンは、トウモロコシ畑に棲むという異形の存在を信奉していた。
やがて、子供たちは大人たちを相手に血で血を洗う暴力と惨劇を始めるのだった。

あのスティーヴン・キング原作「トウモロコシ畑の子供たち(Children of the Corn)」を大幅アレンジした作品。
悪徳農業関連企業と、目先の金に目がくらんだ大人たちのせいで、トウモロコシ畑は壊滅状態。
さらに孤児院での凄惨な事件によって、ますますすさんだ町は、大人は荒れくれ放題、DV親だらけ。
そんな大人たちに対する子供たちの反抗が、うまく描けていないのが残念。
反抗する子供たちがリーダーに従う様子に全く説得力が無い。

さらに、なまじCGで何でも描けてしまうことがあだとなって、トウモロコシ畑のアレのCGが、ただただチープすぎる。
畑に撒かれた毒性の農薬の粉塵を吸ってしまうと、精神に異常をきたして幻覚さえ見えかねない、というセリフから、もしかして、畑のアレも、子供たちの行動もそのせいかもしれない、というもっともらしい?理由を話しに生かし切れていないのが残念。
もっといろいろ考えて、話を練り上げて脚本を書けば面白くなっていたかも知れないのに。
最近、そういう映画が多くて本当にもったいない。

ITOYA