劇場公開日 2024年4月5日

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毒娘のレビュー・感想・評価

全23件中、1~20件目を表示

3.0豊かな素材・人材を活かせず、登場人物が記号的

2024年4月14日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

怖い

元ネタがネットの投稿だそうで、検索すると割とすぐ見つかる。「扉を開けるとうつぶせの娘の上に馬乗りになったKちゃんが笑ってました」という見出しで、2011年1月下旬から2月上旬にかけて複数回の投稿があり、これがなかなかに興味をそそる恐い展開だった。

内藤瑛亮監督の「ミスミソウ」は山田杏奈が映画初主演という点を含め良かったし、ちーちゃん役の伊礼姫奈は「推しが武道館いってくれたら死ぬ」でローカルアイドルグループの地味目なメンバー役が印象的だった。漫画家の押見修造といえば個人的には「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」が最高で、2018年の映画化作品は邦画史に残る青春音楽映画の大傑作だと思う。

これだけ素材、人材が揃っているのに、どれも十分に活かせておらず、かみ合っていないようなもどかしさ。人物描写も記号的で、家事育児に無関心のモラハラ夫、その再婚相手で仕事を続けたいが妊活のため諦めさせられる新妻、そんな父と継母に不満を抱く娘、この3人家族に恐怖と混乱と衝突をもたらす“異物”ちーちゃん、そのいずれも内面が深掘りされることはない。

たとえばちーちゃんの人物造形についても、神出鬼没の人間離れしたモンスターのような設定ではなく、過去にあの家で両親と暮らしていた頃を描くなどして、彼女があの家に執着する理由を観客が理解し共感できるようにすれば、ホラー作品の哀しきヴィランとしてより魅力的な存在になるし、娘がちーちゃんに感化される流れも説得力を持ったのではないか。伊礼姫奈も可憐な少女から怪物へと変貌するコントラストで強烈なインパクトを残せただろう。押見修造がちーちゃんのキャラクターデザインだけでなく、脚本作りにも参加していたなら格段に面白いストーリーになったはず。もっとよい映画になり得たのに、もったいないと感じた。

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高森 郁哉

3.5恨みと執着そして復讐

Kさん
2024年5月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

とても見応えがあって新感覚のホラーでした。予告を観てからちーちゃんの存在が気になって気になって…。
違和感だらけの家族の前に現れたのは謎の少女ちーちゃん。ちーちゃんの親も毒親感満載でこの親にこの子あり。
一番の恐怖は竹財さん演じるモラハラ夫。
これは再度観たい作品✂️

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K

4.5良い意味で予想を裏切られたぜ👍

2024年4月25日
iPhoneアプリから投稿

悲しい

興奮

まず、コレはホラー映画ではないと言うことを言っておきたい。

もちろんディズニーのファンタジーとは違うから、多少の血🩸は覚悟して欲しいが、ダバダバと無意味に血の海になるような事は無いのでご安心を☺️

ちーちゃんに対するシンパシーが得られるかどうかで評価が分かれるような気がする。私はちーちゃんを是とは出来ないが非と決めつける事には躊躇してしまった。

他にムカつくヤツがたくさんいるので、そちらに怒り💢の矛先が向いてしまったからかも。

続編があるなら、間違いなく初日に観に行きます。

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プリズナーN0.6

3.5赤い女

2024年4月23日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

興奮

2024年映画館鑑賞27作品目
4月21日(日)イオンシネマ新利府
通常料金1800円→dポイント−300円

監督と脚本は『先生を流産させる会』『許された子どもたち』『ホムンクルス』の内藤瑛亮
脚本は他に『ホムンクルス』の松久育紀

ホラーっぽいヒューマンサスペンス

ちーちゃんばかりに注目されがちかとしれないが彼女はあくまで端役というか所謂狂言回しで実際は萩乃と萌花を中心とした秀悦な人間ドラマ

事前情報殆どなし
佐津川愛美主演という情報のみで鑑賞
毒娘は佐津川愛美ではなかった
まあ彼女も早いものでアラフォーだしね
まさか毒娘役を依頼されるとは本人は思わないでしょ
おじさんから見たらまだまだ佐津川愛美は可愛いんだけど流石に10代の女の子と同い年には見えないもんね
でもさ植原星空にしたって中学生には見えないよ
高校生かと思ったら中学生の設定だった

典型的なヤフコメ民だと胸糞悪く発狂しそうな内容
さすが内藤瑛亮監督今回も超悪趣味
人間性疑っちゃう
やばい薬に手を出して警察沙汰にならなければいいがと心配しちゃう
これこそダークヒロインでありリボルバーリリーなんてダークヒロインではない
調子に乗ったかラストは完全に蛇足でキワモノ三流監督の域を脱していない
とりあえず某監督のようなことにならず良かった
佐津川愛美があまりにも可哀想だ

ちーちゃんと萌花が友達になる展開は流石に無理を感じた
確かにキン肉マンゼブラとマリキータマンがタッグを組むこともあるわけで全くありえない話ではないが多少の違和感はまだある

荒らされた部屋はまるで前衛的な現代美術作品のよう
アートはどこへ行くのだろう

別に敬虔なクリスチャンじゃないけど掻爬手術のシーンが1番抵抗感があった
いろいろとグロいシーンはあったけど
なぜか掻き出されせる嬰児の立場として考えてしまった
あのあと嬰児はどのように「処分」されるんだろうか
まあ高齢出産はいろいろとリスクが高いし愛してもいない亡くたった夫のために命懸けでやることもないわな
宇都宮まきもとても不安だったと語ってるし

流石にここまで警視庁が無能とは思えないけどね
とっくに逮捕されるでしょ
そういう世界観なら受け入れるけど

真犯人役として磯野貴理子とか上島竜太郎が抜擢されるような刑事ドラマじゃとてもじゃないけど扱えない内容

この作品に便乗し家族や夫婦や親子の関して論じてもセンシティブな内容だしここのユーザーやカカクコムの下っ端社員の共感を得る自信は全くないので遠慮します

配役
結婚前は衣装デザイナーだった専業主婦の深瀬萩乃に佐津川愛美
篤紘の連れ子で中学2年生の深瀬萌花に植原星空
萩乃の夫で萌花の父親の深瀬篤紘に竹財輝之助
かつて萩野の家に住んでいた家族の娘のちーちゃんに伊礼姫奈
深瀬家の近所に住むシングルマザーの川添皐月に馬渕英里何
皐月の娘で中学2年生の川添椿に凛美
萩野の元仕事仲間の磯部薫に内田慈
生活安全課の巡査部長の山脇秋子にクノ真季子

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野川新栄

2.5観客に問題意識を持たせるな カッコつけないで雑念をすてて純粋にホラーに集中しましょう

2024年4月13日
Androidアプリから投稿

元ネタは10年以上前のネットの掲示板で実話なのか、フィクションなのかは分からない話だそうですね
まあ、そんな事はどうでもいい

監督が”ミスミソウ”の監督なんですね
”ミスミソウ”
昔、観に行ったんですが、なんと寝てしまって内容がサッパリわからなかったんですよ
評価の高い作品なので、ちょっと内容を調べてみると、ホラーだったんだ
けっこう、恐ろしい話だったんですね
でも寝てしまった

これが、この監督の実力じゃないでしょうか
今回も内容はけっこうエグいのに、実は全然怖くない
今回は寝なかったから、少しは進歩したんじゃないかな

ポスターを見てください
血まみれの女の子の顔のように見えますが
、赤いペンキです
同じようにストーリーは怖いけれど、映画はあくまで作り物でリアリティーが無い
ホラー監督としての力不足じゃないですか

今回は、2人の少女の背景を問題視して誰が悪いとかは興味本位の範疇にとどめて、純粋にホラーとして観るべきだと思うんですよ
そりゃあ、ヒロインの中絶にはあまりいい気がしませんでしたけど
”ミスミソウ”もなんか問題提起するような話しやったんちゃうんちゃう?
寝てたから知らんけど
そんなのがよく高評価になるんですよ

設定、ストーリー、アイデアはいいのに怖くないのは
演出がダメなんです
もちろん、2人の少女の力不足もあるし、
ちょっと酷かもしれないけれど、ちーちゃん役の女の子は容姿が幼すぎるのも原因です
その幼すぎる容姿を逆に恐ろしく見せるのが演出なんですが、それが出来てない
監督が何を見せたかったのか?ホラー以外を意識していなかったのか?
ホラーとしてみれば、イメージが貧困すぎる
ホラーはやめた方がいいかも

ホラーは恐怖、グロ、そして観客を驚かせないといけない
若い頃、”タイタニック”を観た
凍死した死体が浮き輪の上から上半身突き出した状態でたくさん浮いていた
若い僕はそれがイメージできなかったというか、考えもしなかったのでビックリしたし、背筋が凍った
今なら多分平気だろうけど、その頃は衝撃だった

そんなシーンが皆無
女の子は年齢からいって当たり前だが、なんのオーラも出ていないし、ただ言われたことをしているだけ
こんな時は、照明を暗くしたり、怖い音楽を鳴らすなり、サポートしないとね
刺したハサミを開くくらいがグロいと思っているようじゃダメなんです
だいたい、刺したハサミが女の子の力で開くわけないし
開いたまま刺して閉じるならできるかもだけど、もうひとつだなあ
R15やめてR18までやって
目玉引きずり出すとか、舌や唇ちょん切るとか
耳削ぎは定番かなあ、いっそパンツいっちょうにさして、下半身もいい
後ろでも前でも、穴も突起物もある
このようにハサミならやりようがあるでしょうに
実際のリンチなんか、口に折れた鉛筆をいっぱい詰めたり、カミソリを口に入れられて殴られるんだから

顔もペンキ塗りたくったり、バツ書いたりするのは、文化祭の仮装のイタズラ書きみたいじゃないですか
アレが血ならまた違うけど、ペンキなら顔全部を真っ白に塗ってしまう方がシンプルに怖いと思うんです
例えば、”呪怨”の男の子を思い出してください
夜道を1人で運転している時、ダッシュボードの下から、あの顔がのぞくんじゃないかとヒヤヒヤしました

顔を赤くするのは、血まみれスプラッターを想像させる
そんな期待を外したらダメ
監督は安直に、戦士が戦闘開始する戦いをイメージさせたかったんでしょうが、ピントがズレまくってます

なんというか、この監督さん、プロデューサーの方が向いてるかもね
ちーちゃん自体のキャラクター設定はとてもいい
ラストの進化するホラーキャラクターはとても斬新ですから

主演の佐津川愛美は好きな女優さんな一人です
同年代にはきらびやかなスター女優がたくさんいる
それは仕方がない
持って生まれた容姿、才能は特別なギフトです
そんなオーラは無いですが
地味ながら堅実に他方面で活躍されています

まだ新人の頃、映画”電人ザボーガー”で巨人になった彼女は、シン・ウルトラマンの巨大化した長澤まさみにも勝るとも劣らないビジュアルでした

2年前には
セクハラを告発した主演作の監督自身が性加害者だったという笑えない話でお蔵入りになった
不運でしたが、その後もコンスタントに活躍されているのでよかった

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nakaji

3.0久しぶりの駄作

2024年4月11日
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鑑賞方法:映画館

皆さん評価が低かったので迷ったのですが視聴

久しぶりのB級映画であった。だがそれがいい

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chanta

3.5こんな殺され方はしたくない 映画「毒娘」

2024年4月10日
iPhoneアプリから投稿

・毒娘とは?

ネーミング的には、毒親を反対に娘にしてみた語感。

世の中には色々なホラー作品があるだろうが、ほとんどは屈強な大人とか怪物とかゾンビが敵なんじゃないだろうか。

人間の小さな女の子が危険人物というのは珍しい気がする。

だからこそこの小さな子がどうやって周りの人間たちを狂わせて行くのかが見どころになる。そんな映画。

ちなみにしっかり物理的な毒も使う。ハチをたくさん集めてその毒を煎じて抽出して、毒武器を作り出したりするのだ。あとはどうやって作ったのか分からないが人を即死させるような毒ガス兵器も使う。

・こんな死に方はしたくない

独娘によって毒を刺され、ハサミで滅多刺しにされ、さらに胸にハサミを深く突き刺され押し広げられて殺される男。

思わず目を覆ってしまった。こんな死に方はしたくない。

・主体性のない女

とある一家の妻。なんとなくぼーっとしているというか主体性がない。

子供みたいな幼い声でしゃべる。中身が空っぽなのではないかと思える。

ただ夫の言葉や状況に流されるままに生きているのだ。

彼女は意思を持った言葉をほとんど発さない。彼女の内面を示す描写がないので何を考えているか分からない。

ホラー映画に出て来る人物は悪人ではなくてもどこか変だ。

・モラハラ男

一家の夫。

一見優しそうだが実は丁重に人をコントロールして自分の思い通りにしていくタイプ。その毒がじわじわと家族に周り始める。

「強制するわけじゃないけれど」と言いながら相手が断れない提案をしたり「責めてるわけじゃないけれど」と言いながら相手を責める。そんな男。

・ちいちゃん

一家が住む家に突如出没する女の子。ハサミを持って切りつける。ゲーム「クロックタワー」のシザーマンみたいだ。

この町では人に危機感というものが欠如しており、警察も大人たちも全く役に立たないので、このハサミの少女を誰も止めることが出来ない。大人たち無力すぎ。

・たまにオシャレ

何故かたまににちょっとアートでオシャレな場面が挟まれる。

単にホラーではなくて「ホラー」「家庭問題」「オシャレなアート」のテイストが混じっている。

・ホラー映画を観た後は疲れる

緊張感のせいか疲れを感じた。だが怖い映画を観てちゃんと怖い思いをしたというのはホラー映画としては成功なのだ。

・PG12 / PG15 の違いはよく分からない

本作はPG15だ。

最近観た「オーメン・ザ・ファースト」はPG12だったけど残酷さのインパクトは本作以上だった。

同じくPG12の「キラーズオブフラワームーン」は残酷すぎて途中でシアターの席を立ってしまった。

おそらく細かな規定があるのだろうけれど、観客が受ける残酷さのレベルは必ずしもレーティングでは測れないようだ。

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稲浦悠馬 いなうらゆうま

1.5予告は最高でしたが

2024年4月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

寝られる

予告でこれは・・・と思ってウキウキしながら映画館へ♪
冒頭からいいぞ、と思いきや1回目の襲撃の後に警察を呼ばずに、旦那さんに相談しても、警察を呼ばない(苦笑)、この時点で興ざめして、「ダメだこの家族は」となりました。
娘がちーちゃんに影響されていく理由も薄いし、全然怖くないし、久しぶりに「お金勿体ないことした」と落ち込みました。主演の佐津川さんの演技も全然恐怖や不安を感じずにダメでした(・ω・)

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つちや

3.0モンスターペアレント

2024年4月9日
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鑑賞方法:映画館

笑える

単純

興奮

山田杏奈の出世作かつ、Jスプラッターの金字塔「ミスミソウ」の内藤瑛亮監督最新作。
ストーリーには全く期待していなかったけど、R15+だし、どんなグロ・ゴア描写とスプラッターが見れるかそこそこ楽しみにしていた。ストーリーが退屈なのは想定内だから置いといて、期待していた血しぶき等の要素がかなり控えめで、しかも終盤にならないとR指定である故が見えてこないのにはガッカリだった。あまりに大人しすぎるって...。でも、シリアルキラーの新生《ちーちゃん》の見た目とキャラクター性は最高だったし、ラストの追い上げもあって想像とは違ったものの、そこそこ満足のいく作品だった。

本作はミスミソウのように人体が損傷していく課程ではなく、「Mr.ノーバディ」のように人体を損傷する方法に重きを置いている。裁ち鋏から始まり、虫や煙を自由自在に使いこなすちーちゃん。ブーストがかかるのはこれまた終盤からだから、もっと早い段階からこの路線でじゃんじゃん人を殺って欲しかった✂️ こういう映画は脳死で見たいし、深いメッセージ性とか物語をそれほど求めていないから、これまでの内藤監督らしく、大量の血で画面が真っ赤に染まっているのが見たかった。

全体的に間が多く結構ダラっとした作りになっているため、かなり退屈してしまう。その上音楽もフリーBGMみたいで安っぽいし、緊張感がまるでない。この家に執着し、幸せになることを許さない動機がもっと深堀されていたらいい作品になったろうに。でも子役の2人とも、目がキラキラ輝いていて良かったな〜☺️

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サプライズ

4.0無敵キャラ、ちーちゃん!

2024年4月9日
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鑑賞方法:映画館

 真っ赤なちーちゃんが、怖すぎる。大きな鋏を振り立て、全てを容赦なく切り裂く。それでいて、時に見せる眼差しは無垢な小動物のよう。残酷すぎるトラブルメーカーでありながら「ちーちゃん」などと「ちゃん」付けで呼ばれていること自体、不可思議だ。主人公一家も、すぐさま「ちーちゃん」と当たり前のように呼び始めてしまう。あの子とかアイツではなく、ちーちゃん。ちーちゃんは、ちーちゃん以外の何者でもない。冒頭から「ちーちゃんがいる!来る!ヤバい!」とハラハラするのに、ちーちゃんの無敵っぷりに、すぐさま惹かれてしまった。
 そんなちーちゃんに、おびえながらも立ち向かうヒロイン・萩乃。仕事を辞めて家に入り、夫の連れ子・萌花と穏やかな関係を結び、平凡でも穏やかな生活を手に入れた、はずだった。そんな彼女が、少しずつ感情を取り戻し、自分を解き放っていく様が清々しい。がまんや遠慮、気遣いだけは越えられない壁が、その家にはあったのだ。
 血みどろなストーリーでありながら、白い羽毛や綿毛が画面いっぱいに舞い散るシーンの美しさが忘れ難い。ちーちゃんにやられる輩は、たいてい白い服、そして白い部屋。鮮血が、花びらのように飛び散る。破壊は、再生の前兆だ。前半の萌花は、写真の中の実母と同じ、黄系統の服を着ている。彼女の父・篤紘は、娘が提案した黄色ではなく、青のセーターをリクエストする。父親にふさわしく、自慢しやすいセーターを着るために。萌花や萩乃の服の色味が少しずつ変化していく一方で、変わらない篤紘のクズぶりが露呈していくのは、男性にはいたたまれないかもしれない。
 ふと思い出したのは「ウーマン・トーキング」。性加害が当たり前のコミュニティから、出ていくのか闘うのか、女性たちがひと夜をかけて対話を重ねる。一方萩乃たちは、交わす言葉さえ持っていない。共に行動し、時を過ごし、ぶつかり合うことで、少しずつ繋がり、言葉を手に入れていく。
 ラスト、萩乃と萌花は初めて互いを名前で呼び合う。そのとき、かすかに風が吹く。萩乃の背後で揺れる濃い紫のカーテンは、家のベランダで揺れていた白いシーツを対比的に連想させ、さらには、黒沢清監督の「トウキョウ・ソナタ」のラストで揺れる、白いカーテンをも思い起こさせた。
 家族をぶっ壊しながらも家に執着する、ちーちゃん。周りを大きく揺り動かし、解き放つほどに、ちーちゃんの闇は深くなっていくのだろうか。一方で、出来合いの家を手放した、萩乃と萌花。それぞれに歩む道は険しいが、これまでよりはずっとよくなる、はずだ。

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cma

2.5思ってたのと違った!

2024年4月9日
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鑑賞方法:映画館

ミスミソウがとてもいい出来で後半もそんな展開期待してたが、前半がスローペース過ぎて…後半もたいして盛り上がらず。

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ムロン

4.5こんな続編を求む!

2024年4月9日
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ちーちゃんを主役にして、あの家にこだわらず街中の幸せそうなやつにイタズラしていく。イタズラする度にとてもご満悦のちーちゃん。ものすごくブラックなコメディ。イタズラもセンスがなきゃデザインできないものだ。ちーちゃんは悪の才能がある。

超おもしろかったなあ~

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ロンゲスト

2.0このクソガキがと思わせたかったのなら成功

2024年4月7日
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2024年劇場鑑賞83本目。
韓国映画だと勝手に勘違い。バリバリの邦画でした。一見幸せそうな家庭から始まったのであれ?映画間違えた?と思ったら大丈夫でした。これがサイコサスペンスになるのかホラーになるのか、はたまたただのヒューマンドラマなのか分からず観ていましたがサイコサスペンスですねこれ。
途中で出てくる両親(ネタバレ防止でぼやかします)もサイコっぽいので環境は整ってはいるのですが、やっぱりどう考えてもやり過ぎですし、巻き込まれて悪事を働く人も一回ひいてて戻れるチャンスがあったのに踏みとどまれなかったのはもう自己責任です。
大人がクソガキに腹立たせたいだけなら成功ですし、親の愛情を間違って受けた被害者としての子供を描きたかったのなら失敗です。

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ガゾーサ

3.5バイオレンス・ガールズムービー

2024年4月7日
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鑑賞方法:映画館

いじめの手法が“家族全員丸焼き”という
心臓を刺されたような衝撃だった
「ミスミソウ」の監督最新作。

サイコパスな毒娘が襲ってくる恐怖……いや、
今作は褒め言葉でホラーではない。
奇妙なバイオレンス・ガールズムービーだ。

ぶっちゃけツッコミ処は物凄く満載だが
“誰も正しい人が登場しない物語”
として割り切ると楽しめた。
もちろん「えー!?」「うっそぉ」は多数w

気持ちスッキリしましたが
「ミスミソウ」のような
やってくれたぜ!!!は無かったです。

この手はPART2になるとホラーになるんだよね!

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溶かしバター大盛りポップコーン

2.5ちーちゃんの動機は何?

2024年4月6日
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鑑賞方法:映画館

興奮

難しい

家族に恵まれなかった萩乃は、家族で過ごす幸せな生活を夢みて、夫と娘と3人で訳あり中古の一軒家に引っ越してきた。そんなある日、娘の萌花から電話が掛かってきて、急いで帰宅すると家は荒れ果てており、そこに萌花に馬乗りになって大きなハサミを握りしめる見知らぬ少女がいた。その少女、ちーちゃんはかつてこの家に暮らしていたが、傷害事件を起こして家族と町を去ったのだった。その後、萌花とちーちゃんは仲良くなり、好きだった母が父に追い詰められて死んだのだとわかり、ちーちゃんが・・・てな話。

色々とわからないことが多い作品だった。
萌花は捕まってどこかの施設にいるようだったが、ちーちゃんは野放し?
あれくらいで実の父親を殺そうとまで思う?
そもそも、ちーちゃんがあんなに凶暴になった動機は何なんだ?
佐津川愛美の無気力な演技も上手いのかどうなのか。
ちーちゃん役の伊礼姫奈は今までどの作品観ても冴えなかったが、喋らない役ならそこそこ観れるんだな、って思った。

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りあの

3.0いちばん悪いのはパパ、かな

2024年4月6日
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鑑賞方法:映画館

ある新婚家族の出来事をモチーフに、謎の少女と家族の争いをオリジナル脚本で描き出すホラー映画。

うーん、ホラーというよりサスペンスですね(ジャンプスケアもありませんでした)。

やっぱり、娘(息子もかな)にとって母親というのは特別な存在であることを思い知ります。父親は黙って見守る、ここぞの時だけ頼りになる、が良いのかもしれません。

家族の幸せって、それぞれ個人の幸せがまずあって、その個人の幸せが家に集まるから、足し算じゃない掛け算のように増えるんじゃないかな。ちーちゃん(私は途中から実在するのかしないのか分からなくなってしまいました)は、誰よりもそのことを分かっているのかもしれません。

キャストの皆さんは、心に響く演技を見せてくれます。ありがとうございます。

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tnk_san

4.0憎しみ の 映画としては超秀逸 まじ 飽ることなき憎しみを感じた。ただ 娘とちーちゃんは 問題外。

2024年4月6日
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悲しい

怖い

今日はホラー3連発
①毒娘【R15➕】 小規模の器
②インフィニティ・プール【R 18➕】 中規模の器
③オーメン・ザ・ファースト【PG12】 大規模

比べて観たかった

結論は 本作 確かに 【R15➕】は正解✅
高校生なら良いが、その人格によるが 中学生には悪影響の可能性がある

つまり ホラーだかサスペンスだか 映画シロウトなので不明だけど
まあそういうジャンルだから 仕方ないのですが 不条理な血🩸の場面が出てくる

私的には 悪の魅力は感じなかった。
ただ朝イチに関わらず、全く😪寝なかった。

それは 不条理な悪に怒ってたから 当初からそれが狙いならば 本作は大成功。
観客少ないの危惧したが 5割超え
ワシのようなツウ【だがシロウト】の集う 最後列は 全員一席空けて 男性単独客

イャぁ 体罰はいけないが この場合は 厳しい体罰は絶対に必要
結末には触れないが ちーちゃんは 指名手配レベルで この県警が血眼で追うのは必至

因果応報 悪いことすれば さらに悪いことになる ことぐらい学習せい❗️

と【私の心の中で 二人のバカ娘 何度も心の中で殴ってた、真人間になれ❗️って】

それと 事故物件も程度次第では 駐車場🅿️になるのだ ちーちゃんは学習すべき

有料🈶パンフは 皆さんイマイチマイナーな俳優さんなので 参考としても デザイン眺めるにしても良い
文字は少ない 佐津川さんは好演

まじで 藁の楯:大沢たかお 以来だよ 心の中でイメージとして殴ってたのは
ある意味集中の好作品 オッペンハイマーですら 眠ってた😪 ワシが 朝イチなのに フルタイム 目を👀見開いてた

キャラクターデザインは高名な方のようなので是非どうぞ
その人の感度により 怖い😱 と感じるか 怒り💢を感じるか 本日の試金石 ともいうべき 朝イチシャキッとするには好作品でした。短いし 膀胱にも優しい

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満塁本塁打

3.0ちーちゃん恐ろしい!

2024年4月6日
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鑑賞方法:映画館

萌花が洗脳された。

お父さんおかしい、

ラストのちーちゃん恐ろしい!

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完

1.5蜂王子

2024年4月6日
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単純

中古一軒家に引っ越して来た家族が、その家に執着する謎の少女に襲われる話。

高校生の娘と父親と再婚相手のママさんという仲の良さげな家族だけれど、序盤から背後にちらほら赤いヤツ、そしてやはりちらほらパパの色。

かなりヤバい、エグ〜い話しなのかと思ったら、なんでかわからんが共に凄い歩み寄りで、えっ?なんで!?な意気投合。
そうなるとなんだかただの拗らせた青年の主張的な?
そして見事な掌返しと切り捨てですか?
それにしても決められずに流される母娘ですね…。

設定も展開もなんだか上澄みを掬って集めた様な安っぽさ満載で子供騙し感が凄かった。

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Bacchus

4.5今週放映されている「似た映画」に注意しましょう

2024年4月6日
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鑑賞方法:映画館

今年131本目(合計1,223本目/今月(2024年4月度)5本目)。
(前の作品 「インフィニティ・プール」→この作品「毒娘」→次の作品「ブルックリンでオペラを」)

 ※ 今週に韓国映画の「毒"親"」も公開されているので混同に注意です(ただ、「親」のほうはまだ数館でしか放映されていないらしい)。

 今週はホラー枠なのか、レーティング違い(PG12,R15(本作)、R18)が全部そろったというのは珍しいんじゃないのかなぁ…といったところです。

 ホラー映画なので、理解が難しい(言っていることの理解ができなくなる。まともな発言を拾うことが難しい)点はあるものの、この映画のストーリーだと、一番「毒」なのはやっぱりお父さんになるのかなぁ…といったところです(一人の意見です)。ただ、その意見は、他の方の意見を否定するものではないし、この映画においても他の登場人物は全て「善人だ」というものでもありません(あえて「源を探せば」という趣旨のもの)。

 ホラー系の映画になることとR15指定が重なって、こちらも一部描写が厳しいところ、さらに点滅などと「(金曜日の1本と、土曜日の一つ前と本映画で)3連発ですか~」というほどきついです。今まで、このようにホラーが3つ登場したのはかなり少ないように思います。

 映画全体にわたって「はさみ」が一つのテーマになり、また武器にも防具的用法にも使われています(後者は消極的行為のみ)。よって「何が」グロい描写なのかというのはある程度わかってしまうわけですが、やはりそれだけ書いてもきついのはきついです。

 こうした事情もあるので、家に住み着く「ちーちゃん」(映画内ではこの呼び方だけど「ちひろ」ちゃんか何か、正式名称ありましたっけ?)の話などにも話は飛びますが、全体的にホラーなので、ストーリーの理解より怖がってなんぼという趣旨のように思います。

 なお、エンディングロールがこれもまた「真っ赤な一色だけにエンディングロール」という、本当に目を傷つけるような状況になっているので注意です(これには迷った…)。

 採点にあたっては下記を参考にしました。

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 (減点0.3/光の点滅はもちろん、ストーリーについても深く描写して欲しかった)

 先のレビューの2作(どちらもホラーもの)はそもそも海外もので「ストーリーを追うのも難しい」映画ではありましょうが、本映画は日本映画です。そうであれば、ホラーで怖がらせることはまずあるとしても、ストーリーを強くもっておいて欲しかったです。それは換言すれば、光の点滅に対する配慮や、ストーリーを追うのに最低限必要な部分の開示(R15になっているため、直視が厳しいところもあるため)といったところです。

 ※ ホラーの傾きに寄ったために、提示されることの全てが解決されるわけではないし(ネタバレ回避)、中には「自分で考えてね」もあります。
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 (減点なし/参考/家の所有者はどうすればよいのか)

 この家の所有権が脅かされそう、またはおびやかされている場合は、所有権に基づく妨害排除請求ほかが可能です。これは物権によるものなので、「相手方が意思無能力者ほかであってもよい」のです(「物」(ぶつ)に対する侵害行為をやめて、という主張になるため/昭和122.11.19))。

 もちろん、それはあくまでも「理論的な話」であるにすぎません(実際に判例(当時は大審院)がそう述べたとしても、実際に無能力者に対して排除請求して「出ていけ」といっても期待しえないのは当然のこと)。

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yukispica