劇場公開日 2024年1月12日

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「【本当はダウン症の弟が好きなのに、世間体を気にして兄が付いてしまった嘘。彼はその為に多くの友人を失いそうになるが家族の支えで、弟の素晴らしき個性に改めて気づき、世間にメッセージとして発信する物語。】」弟は僕のヒーロー NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【本当はダウン症の弟が好きなのに、世間体を気にして兄が付いてしまった嘘。彼はその為に多くの友人を失いそうになるが家族の支えで、弟の素晴らしき個性に改めて気づき、世間にメッセージとして発信する物語。】

2024年5月9日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、VOD

悲しい

知的

幸せ

■ジャックは、小さい頃は初めて出来た弟に大喜びするが、両親から弟のジョーは”特別な子”と言われる。ジャックが成長する中で、”特別”の意味を知り、思春期を迎えたジャックは”弟は死んだ。”と嘘を言ってしまう。
 ジャックはジョーが取ったYou Tubeの再生回数が2000回を超えた事から、更に赦されざる嘘を付くが、直ぐにバレて彼は高校で独りぼっちになってしまう。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・今作が響くのは、ジャックが幼き時はダウン症の弟ジョーの事が好きなのに、思春期を迎え弟の存在を”恥ずかしい”と感じ、”弟は死んだ。”更にジョーが取ったYou Tubeの再生回数が2000回を超えた事から更に嘘を付いてしまい、好きなアリアンナを始め、家族や友人から軽蔑されるも、彼の真意を知る器の大きい両親及び2人の姉から掛けられる、温かい言葉と態度である。

・そこからは、ジャックの家族の絆が感じられるし、ジョーに対してもジャックの両親は決して悲観的な態度は取らず、逆に”ヒーロー”であるジョーの存在及び個性を尊重する姿が描かれている。
ー ダウン症の少年の姿と彼を支えるゲイのカップルとの関係を描いた哀しき名作「チョコレートドーナツ」とは今作は真逆の作りをしている。
  何しろ、実話がベースである事が嬉しい。-

<幼き時から思春期に至る過程で、ジャックがジョーの事が好きなのに徐々に世間の目を気にして、ジョーの存在を否定する言葉を発する複雑な表情が、何とも切ない。
 そして、ジャックは自身が付いた嘘で追い込まれて行くのだが、彼を救ったのは懐の深い両親と二人の姉が両親が一緒に成るきっかけとなった駐車場で行ったキャンプで、(雨が降って来たので)車の中で彼に掛ける温かい言葉であった。
 そして、ジャックは自らの過ちに気付き、昔から抱いていたジョーへの真意”ヒーロー”と言う言葉を思い出し、ジョーの肩を笑顔で抱いたYou Tubeを撮るのである。
 今作は、思春期の少年、ジャックを演じたフランチェスコ・ゲギの繊細な演技の魅力溢れた、且つ家族愛に溢れた作品であると思います。>

NOBU
きりんさんのコメント
2024年5月10日

そうでした そうでした!
あのファミリーは、家族の大切なことを話し合うとき、また困難を家族みんなで乗り越えるべきとき、
ショッピングセンターの駐車場で、あの狭い車の中で、いつもみんなで話し合っていたのでした。
すごくいい場面でしたね・・
NOBUさんのレビューで思い出させて頂きました😊✨
共感ありがとうございました。

きりん