劇場公開日 2023年12月1日

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「副題通り「信じる物」がテーマ」エクソシスト 信じる者 kozukaさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5副題通り「信じる物」がテーマ

2023年12月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

知的

名作ホラー「エクソシスト」の正統な続編で、製作にホラーブランドの「ブラムハウス」が参加しているので、期待して鑑賞したのだが、これはホラーなのだろうかというのが正直な感想。
ハイチのリゾートから始まるオープニングは意表をつき、期待度が高まる。
12年前、ここでの地震で妊娠中の妻を亡くしたヴィクター(レスリー・オドム・Jr)はその時に生まれた娘のアンジェラを男手ひとつで育ててきた。
ある日、アンジェラと友人のキャサリンの少女2人が森で行方不明になる。
3日後に発見されるが、2人は悪魔に取り憑かれたような行動や言動を繰り返す。
ヴィクターはかつて、自分の娘の悪魔祓いを経験したという女性(エレン・バースティン)に助けを求めるが・・・
クライマックスの悪魔祓いがこの映画の賛否を分ける。
そしてここからこそが副題でもある「信じる者」の話だ。
黒人、白人、神父、牧師、ブードゥ教の呪術師などが協力して悪魔に立ち向かう。
悪魔は分断や戦争の暗喩だろう。
それに対し、宗教や人種を超え信じるものが力をあわせる。
あるテーマのために用意された結末は象徴といえども違和感が残る。
そして、ホラーにこのテーマは必要なのだろうかという点も気になった。

kozuka