コラム:Celeb☆Graphy セレブ☆グラフィー - 第3回

2014年2月27日更新

Celeb☆Graphy セレブ☆グラフィー

【Vol.3】特大号「LGBT特集:同性愛をカミングアウトしたスターたち」

◆LGBTの権利と幸せのためにカミングアウトしたスター

ここ最近、同性愛をカミングアウトするスターが増えていると思いませんか? そんな彼ら/彼女たちがクローゼットから出てくる理由のひとつが、「同じ境遇にいる人たちのため」。前ページのエレン・ペイジもそうですが、自分の経験を共有して、セクシャリティを理由にしたいじめや偏見、差別に苦しむ人たちを力づけようとしているんです。

☆ウェントワース・ミラー、ロシアへ抗議を込めて
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昨年8月、「プリズン・ブレイク」以降ぱたりと姿を見せなくなったウェントワース・ミラーからビッグニュースが到着! ゲイであることを理由に、ロシアのサンクトペテルブルク国際映画祭からの招待を断ったっていうんです。映画祭ディレクターに宛てた手紙で、「僕のような人々が自由に恋愛する権利を、組織的に否定する国で行われる祭典には、正直に言って参加できません」とキッパリ。こんな勇敢なカミングアウトをしたミラーだけれど、15歳の頃から何度も自殺未遂を繰り返していたそう。そんなツライ過去があったなんて……。そんなミラーから、同じ経験をもつ人たちへメッセージ。「もう少しで命を落とすところだったという事実より、生き続けているという事実に目をむけてほしい」。心にズシンときますね。

☆ザッカリー・クイント、少年の死がきっかけでオープンゲイに
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「スター・トレック」のスポックでおなじみ、濃ゆーい眉毛がトレードマークのザッカリー・クイント。以前からLGBTのサポートに積極的だったザッカリーは、2011年10月のニューヨーク・マガジンで同性愛をカミングアウト。実は、その年の初め、14歳のゲイの少年が数年続いたいじめを理由に自殺して大きなニュースに。この少年の存在に背中を押されて、ザッカリーはオープンにしようと決断したんだとか。自身のブログで、「ゲイの若者たちはひどいいじめにあって、自分には価値がないと感じても、自ら命を絶っちゃいけない」と語ってます。もー、泣けてきちゃう。

☆LGBTに対する差別撤廃キャンペーンで突然バイを宣言したアンナ・パキン
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「アンナ・パキンです。私はバイセクシャルです」。2010年4月、LGBTに対する差別撤廃を訴えるキャンペーンの一環として作られた公共CMで、オスカー女優のアンナ(写真左)がカミングアウトすると全米が騒然! それもそのはず、アンナは約半年前に「トゥルーブラッド」で共演している俳優のスティーブン・モイヤー(右)と婚約したばかり。しかも、過去に女性と付き合ってたっていうウワサすらなかったから、ファンはもう大騒ぎ。CMがアップされているサイトにアクセスが集中して、一時サーバーダウンしちゃったとか。この「Give a Damn(無関心はやめて)」キャンペーンは「多くの人、特にストレートの人に、LGTBの現状に関心を持ってもらおう」っていう目的で行われたもの。まさに狙い的中ですよね。でもってアンナ&スティーブンは、その年の8月にゴールイン! 双子ちゃんにも恵まれました。幸せいっぱいのアンナ、「男性と結婚したんだから、やっぱストレートなんでしょ?」なんて批判もなんのその。「そう思われても私にはどうすることもできないわ。私は私の人生を生きるだけよ」とビクともしません。頼もしい!

次のページは、「カミングアウトをめぐる大きな変化:社会全体がオープンに」→→

筆者紹介

映画.com編集部のコラム

政氏裕香(まさうじゆか)。アメコミ系やジャンル系映画を中心に美男美女探しに夢中。最近にやけ顔がとまらないのは、「君の名前で僕を呼んで」のティモシー・シャラメと「ブラックパンサー」のマイケル・B・ジョーダン。

 飯田沙野(いいださや)。映画と海外ドラマ漬けの日々を送る映画.com編集部員。コテコテの恋愛映画を愛する絶望的なロマンティスト。

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