“投資の神様”がパラマウント株で大損
2024年5月10日 11:00
“投資の神様”として知られるウォーレン・バフェット氏の投資会社バークシャー・ハサウェイが、パラマウント・グローバル株を大量売却していたことを明らかにした。
「トップガン・マーヴェリック」などを手がける映画会社のパラマウント・ピクチャーズをはじめ、CBSやニコロデオンなど多数のネットワーク局を抱えるパラマウント・グローバルは、ケーブルテレビの不振や新型コロナウイルスや昨年のハリウッドストライキなどで経営不振に喘いでいる。
先日、ネブラスカ州オマハで開催されたバークシャー・ハサウェイの年次総会において、バフェット氏はパラマウント・グローバル株をすべて売却したことを告白。「2022年にパラマウントに投資したのは100%、私の決定だった」と述べ、投資の失敗を認めた。
「我々はすべての株式を売却し、かなりの損失を被った。これはこの業界ではよくあることだ」
同社は2022年から投資を開始し、23年末時点で、バークシャー・ハサウェイは6330万株のパラマウント・グローバルのクラスB株(議決権のない株式)を保有しており、その価値は約8億ドルに上っていた。バフェット氏が投資を開始した当初は、パラマウント・グローバル株の株価上昇を後押ししたが、その後、株価が急落し、バークシャー・ハサウェイは損切りを行ったという。
この経験を通じて、バフェット氏は「わたしは1、2年前の自分よりも賢くなったと思うが、同時に、この知識を得た代償として貧しくなった」と皮肉交じりに付け加えた。