「浅草キッド」音楽劇として初舞台化! 林遣都が北野武、山本耕史が師匠・深見千三郎を演じる

2023年6月7日 04:00


名曲「浅草キッド」とともに、オリジナル楽曲も追加される
名曲「浅草キッド」とともに、オリジナル楽曲も追加される

ビートたけしの青春自伝小説「浅草キッド」が音楽劇として初めて舞台化され、林遣都北野武山本耕史が師匠・深見千三郎を演じることがわかった。10月~11月に、東京・明治座、大阪・新歌舞伎座、名古屋・愛知県芸術劇場大ホールで上演される。

原作の「浅草キッド」(講談社刊)は、たけしが芸人として一世を風靡し、映画監督として世界中に名を轟かせるよりはるか昔、まだ何者でもなかった青年時代のある夏の物語。後の人生を決定づける師匠・深見と出会い、芸人仲間やストリッパーたちと過ごした日々を描いた。1988年と2002年にドラマ化、21年にNetflixで映画化されている。

そして新たに、たけし作詞・作曲による名曲「浅草キッド」にオリジナル楽曲を加え、音楽劇として初めて舞台化。たけし自らが原点と語る浅草・フランス座での下積み生活、芸人・ビートたけしの誕生と笑いにかけた芸人たちの生き様を描き出す。脚本・演出を務めるのは、劇団「ピチチ5(クインテット)」、演劇ユニット「ニッポンの河川」などを立ち上げ、18年に「あたらしいエクスプロージョン」で第62回岸田國士戯曲賞を受賞した福原充則。「視覚探偵 日暮旅人」「あなたの番です」などドラマの脚本も務め、深い人間洞察力、見る者の胸を打つ詩的なセリフ、大胆な想像力と演出力を持ち味としている。

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ドラマ「おっさんずラブ」「初恋の悪魔」など話題作が相次ぐ林が、売れない芸人を演じたNetflix映画「火花」に続き、北野武役で、再び芸人役に挑む。初挑戦となる音楽劇で、悩める青年をどのように演じるのか、期待が高まる。ミュージカル作品にも数多く出演し、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」や映画「シン・ウルトラマン」でも知られる山本は、厳しくも愛情深く武を見守る師匠・深見役を務める。確かな歌唱力とダンスの実力を兼ね備えており、歌い、華麗なステップを踏む洒落た“幻の浅草芸人”を表現する。

大学中退後、ふらふらと浅草をさまよう、まだ何者でもない青年・武は、流れ着いたストリップ小屋・フランス座で働くことになる。ステージの責任者である深見に弟子入りした武は、芸人仲間と苦楽をともにし、力強く生きるストリッパーや浅草の人々と交流しながら、芸の道で生きていく覚悟を決める。深見師匠の下で修業を続ける武は、時代の変化に逆らえず苦境に立たされるも、ある決断をきっかけに、大きく風向きが変わる。

音楽劇「浅草キッド」は10月~11月に、明治座、新歌舞伎座、愛知県芸術劇場大ホールで上演。チケットなどの詳細は、後日発表される。林、山本、福原のコメントは、以下の通り。


林遣都北野武役)

数年前、ある舞台役者の先輩に「葛西臨海公園で面白いお芝居やってるよ」と誘っていただき、ついて行った先で、そのあまりの面白さに雷に打たれたような衝撃を受けたことがありました。「ニッポンの河川」というユニットで、その中心にいたのが、脚本を手掛けながら照明器具や小道具のラジコンを操る福原さんでした。当時演劇に興味を持ち始めた頃の僕はそのお芝居を見て「演劇ってなんて素晴らしいんだ!」ととてつもなく感動したことを今でも鮮明に覚えています。念願叶い、遂に福原さんの舞台に出演させていただくことになったのですが、まさかの浅草キッドです。とんでもない作品への出演が決まり大きな重圧を感じますが、最大限の敬意と情熱をもって挑みたいと思います。山本耕史さんとは初めてご一緒させていただきます。心強いです。お会いするのが楽しみです。皆様、音楽劇「浅草キッド」10月、明治座にて幕が上がります。ご期待ください。


山本耕史(深見千三郎役)

世界を舞台に活躍する北野武さんの浅草での修行時代。ある一人の芸人との出会いで、その後の人生が一変したという。昭和の浅草で強烈なカリスマ性を放ち、「幻の浅草芸人」とも崇められる深見千三郎師匠。そんな深見師匠の役を、今回演じます。主演の林遣都さんや、脚本演出の福原さんとは初めてご一緒しますが、しっかりと話し合いながら、当時武さんが受けた衝撃を、師匠役に宿したいと思います。ぜひ楽しみにしていて下さい。


福原充則(脚本・演出)

思い出は、時間が経つほどに漂白され、「そんな時代もあったねぇ」と笑えたり、「あの時の苦労があるから今がある」なんて納得できたりするものですが、この芝居では“そんな時代”と振り返る視点ではなく、渦中で翻弄されたまま舞台上に現出させたいと思います。しかも音楽劇で。青年・武と師匠・深見千三郎は、簡単には心の内を明かさない2人。秘めた本音は歌に乗せて吐き出してもらうべくこの形を取りました。控えめだけど頑固な弟子と饒舌の裏に陰が蠢く師匠の姿は、そのまま林遣都さんと山本耕史さんの2人に当てはまると思っています。大きな化学反応が起きる予感、いや確信。存分に期待して頂きたい!

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