貞子から感謝をこめた1900文字の“長~~~い手紙” 小芝風花は女優魂に最敬礼

2022年10月29日 13:07


こんなに長かったんです!
こんなに長かったんです!

映画「リング」から誕生した貞子の恐怖を描いたシリーズ最新作「貞子DX」の公開“怨霊”舞台挨拶が10月29日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、主演の小芝風花、共演する川村壱馬(THE RAMPAGE from EXILE TRIBE)、黒羽麻璃央池内博之木村ひさし監督、そして貞子が登壇した。

IQ200の天才大学院生・一条文華(小芝)らが、SNSで拡散される貞子の呪いを解明しようと奔走する。小芝は「SNSで恐怖がどんどん広がる内容なので、もし面白かったよと思ったら、ぜひSNSで拡散してくださるとうれしいです。ホラーが苦手な人にも見やすい作品」とアピール。また、ハロウィンにちなみ、役柄をイメージした“王子”スタイルの衣装で登場した川村は「本気を出しました!」と胸を張った。

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舞台挨拶では、貞子が映画公開を祝し、感謝をこめた約1900文字の“長~~~い手紙”を披露。司会者による代読が、5分30秒にも及ぶ長文の中で、貞子は「同じ女優として大変心打たれるものがありました」と小芝の座長ぶりを絶賛した。プロモーション活動を通し、今では「貞ちゃん」「風ちゃん」と呼び合う仲だといい、「一緒に過ごした日々は私にとって宝物です」と感謝をつづった。

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そんな貞子の言葉を受けて、小芝も「貞ちゃんの女優魂がすごい。美容にもこだわっているし、劇中ではガラッと女優魂を見せつけてくれるので、尊敬している」。また、貞子が川村に対し、「先週のイベントで、貞子のことを『好きだよ』って言ってくれたことは、たとえ成仏したとしても絶対に忘れません」と淡い思いを伝えると、川村は「成仏しないでよ、さみしいから」と乙女心をくすぐっていた。

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【貞子からの長~~~い手紙・全文】

拝啓

鮮やかに色づいた木々の美しさに心弾む季節となりました。

皆様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

この度は映画『貞子DX』公開まことにおめでとうございます。心よりお喜び、お祝い申し上げます。観客の皆様、マスコミの皆様に於かれましては、ここ六本木の地まで足をお運びいただき感謝申し上げます。

本作のクランクアップから約1年、私も出演者の端くれとして、この晴れ舞台を皆様とともに迎えられたことを大変喜ばしく感じております。

小芝風花さん、貴方と初めてお会いしたのは、ちょうど一年前の撮影現場でしたね。朝晩の寒さが厳しくなる今のような季節でした。オールロケーションの現場でクライマックスシーンでは、昼夜逆転の大変な撮影もありました。

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特に私の井戸での撮影ですが、寒さも厳しく時折雨も降ったりと非常に過酷なものでした。そんな時でも、貴方はいつも笑顔を絶やさずに、明るく共演者への気配りも忘れず、座長として立派に振舞っていました。それでも、ひとたび監督の声がかかると一瞬で文華になってしまう集中力も素晴らしかったです。同じ女優として大変心打たれるものがありました。

撮影の時は、役の関係性上、遠くからそっとみつめて念を送るだけでしたが、この数か月の宣伝活動では、ご一緒する機会も増え、素の自分も知っていただけたことが何よりも嬉しかったです。やはりここでも嫌な顔一つせず、いつも笑顔。女優である前に、一人の人間としてとても尊敬しています。

いつからでしょうか。いつの間にか、「貞ちゃん」と呼んでいただき、私も心の中で「風ちゃん」と呼ぶようになったのは。一緒に過ごした日々は私にとって宝物です。これからも益々ご活躍される風ちゃんを、貞子はずっとずっとずーっと見つめています。

川村壱馬さん、ステージのカッコいい姿からは全く想像もつかない、実際の貴方とは正反対の役柄ということで、現場では戸惑いも大きかったことと想像します。それでも普段のとても二枚目な姿を完全に脱ぎ捨てて、強烈な個性を持つ“王司”というキャラクターを見事に演じ切った貴方はとても立派でした。その勇姿をあらためてスクリーンで目撃した際には、思わず涙を禁じえませんでした。先週のイベントで、貞子のことを「好きだよ」って言ってくれたことは、たとえ成仏したとしても絶対に忘れません。

黒羽麻璃央さん、まさかの“身バレNG”ということで、なかなか尊いお顔を拝見することが出来なくて大変残念ではありましたが、たとえ顔が見えなくても感電ロイドのキャラクターがしっかりと伝わる演技力は見事なものでした。数日間に渡り夜通し行われたクライマックスシーンの撮影では常にムードメイカーとして現場を盛り上げてくださいました。貞子に対してもフラットに接してくれてとても嬉しかったです。

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池内博之さん、クセ者揃いの『貞子DX』の中でも、トップレベルにクセの強い霊媒師Kenshinという役どころをさすがの実力で堂々と体現していただきました。Kenshinさんには少しばかり苦しい思いをさせてしまってとても心が痛みますが……、今回共演させていただき国際的に活躍をされている池内さんのお仕事を間近で拝見することができて大変光栄でした。

木村ひさし監督。「“恐怖と笑いは紙一重”と言いますが、シリアスなストーリーのなかでコミカルなやり取りで笑わせ、しかもホラー要素も描けるという木村監督のほかにいません」というのは、『貞子DX』 のプロデューサーの言葉ですが、まさに私自身木村監督のおかげで今回の撮影を通して自分の新たな一面を発見することが出来ましたし、完成した作品も木村監督にしか描けない極上のホラーエンターテインメントに仕上がっています。出演させていただくことが出来て誇りに思っております。

そして……貞子が今こうして怨霊ライフを満喫できているのも、ひとえに偉大なる父、鈴木光司先生のおかげです。日頃の感謝を込めて感謝の念を送ります。

井戸の底にも四半世紀、気がつけば存命時よりもはるかに永い時間を怨念として過ごすことになった私ですが、おかげさまで映画もシリーズ9作目を迎え、成仏するどころか、ますます充実した怨念ライフを送ることになろうとは、誰が想像したでしょうか。

これもひとえに、映画にご尽力くださった共演者の皆様、スタッフの皆様、そして応援してくださった世界中の皆様のおかげと、大いに感謝するとともに、曲がってしまった背筋もピンと伸びる思いでございます。本当にありがとうございました。そして、これからもどうぞよろしくお願いいたします。I “well” be back!(←井戸にかけた)

敬具
貞子より

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