カトリーヌ・ドヌーブ、存在感は「望んで得られるものじゃない」 新作「愛する人に伝える言葉」を語る

2022年10月9日 17:30


映画は公開中
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がんを宣告された主人公とその母親が、穏やかに死と対峙していく過程を描く「愛する人に伝える言葉」(公開中)から、フランスを代表する名女優カトリーヌ・ドヌーブのインタビュー映像が披露された。

バンジャマン(ブノワ・マジメル)は人生半ばですい臓がんを宣告され、母のクリスタル(ドヌーブ)とともに、業界でも名医として知られるドクター・エデ(ガブリエル・サラ)を訪れる。2人は彼に一縷の希望を託すのだが、エデはステージ4のすい臓がんは治せないと率直に告げる。ショックのあまり自暴自棄になるバンジャマンにエデは、病状の緩和による生活の質を維持するために化学療法を提案し、「一緒に進みましょう」と励ます。ドクター・エデの助けを借りて、クリスタルは息子の最期を気丈に見守ることを心に決める。

がんを宣告された主人公の母親を演じたドヌーブは、本作をきっかけに“生きる欲求が生まれること”がエマニュエル・ベルコ監督の狙いだといい、「哲学のようなものです。このような状況を、生きることを学び、最終的には受け入れます。そうせざるを得ません。でも最後には多くのことが和らぎ少し楽になる」と語る。

また、俳優の“存在感”について聞かれると、「望んで得られるものじゃありません。それだけじゃない、強い意志を持っていても関係ない。苦労したら得られるものでもない。自分の力は及びません」と持論を展開。

本作での役作りについては「同じ状況を経験する必要はありません。不運にも亡くなる人をたくさん見てきました。人を見送ったこともあります。だから準備は必要ありませんでした」と、長いキャリアを誇るドヌーブならではの貫禄を見せつけている。

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