4200億円相当の暗号資産をマネーロンダリングした夫婦の実話、リリー・コリンズ主演でドラマ化
2022年9月26日 12:00
2016年に起きた暗号資産ビットコイン流出事件で逮捕されたイリヤ・リキテンスタインとヘザー・モーガン夫妻を題材にしたリミテッドシリーズ「Razzlekhan: The Infamous Crocodile of Wall Street(原題)」に、「エミリー、パリへ行く」のリリー・コリンズが主演することが決まった。
題材となるのは、香港に拠点を置く大手仮想通貨取引所ビットフィネックスからハッキングにより11万9754BTCが盗まれた事件。被害額は当時の価値で約6500万ドル(約75億円)相当に及んだ。今年2月、盗んだビットコインの資金洗浄を試みた容疑でリキテンスタインとモーガンの両名が逮捕された。この際、9万4000BTC超(当時の時価約4200億円相当)が押収され、米司法省が押収した金融資産としては過去最高額となった。
妻モーガンは、Forbes誌などビジネス系雑誌に署名記事を寄稿していたマーケティング起業家で、「Razzlekhan」というアーティスト名前でラッパーとしても活動。夫のリキテンスタインは、ユーザーにプライバシー確保を約束するブロックチェーンスタートアップを創業したテック起業家で時折、ハッキングの脅威を警告するツイートを発信していた。
米Huluが開発するドラマでは、ニューヨーク誌の記事「The Many Lives of Crypto's Most Notorious Couple(原題)」をもとに、故意か偶然か歴史的な窃盗事件にかかわった夫妻を描き出す。コリンズがモーガン役を演じ、制作も兼ねるほか、コリンズが出演したNetflixの「運命のイタズラ」のチャーリー・マクダウェル監督がメガホンをとり、同作のプロデューサーであるアレックス・オルロフスキーとともに制作を務める。