驚異の全編90分ワンショット、どうやって成功させた？　「ボイリング・ポイント　沸騰」特別映像

イギリスでスマッシュヒットした「ボイリング・ポイント　沸騰」の特別映像が披露された。高級レストランを舞台に、全編90分ワンショットに挑んだ本作の舞台裏が明らかになった。

（C）MMXX Ascendant Films Limited

1年で最も賑わうクリスマス前の金曜日、ロンドンの人気高級レストラン。その日、オーナーシェフのアンディ（スティーブン・グレアム）は妻子と別居し、疲れきっていた。運悪く衛生管理検査があり評価を下げられ、次々とトラブルに見舞われるアンディ。気を取り直して開店するが、予約過多でスタッフたちは一触即発状態。そんな中、アンディのライバルシェフが有名なグルメ評論家を連れてサプライズ来店する。

特別映像は、フィリップ・バランティーニ監督らが撮影の裏側を語っていく。撮影監督のマシュー・ルイスは「僕が役者を追うことで物語が展開していくから、時には役者の立ち位置を移動させる必要も出てきた。そんな場合は脚本も直す。登場人物にそれなりの理由を与え、別の場所に移動させたわけだ」と振り返り、「空間も狭く、特に厨房を通る際は、近くに火のついたガスコンロがあったりするから大ごと。カメラの動きが少しでもスムーズでなくなると、映画の緊迫感が弱まり観客がしらけてしまう」と、苦労と緊迫感を出すための工夫を明かす。

そのほか、役者の即興演技で出たセリフを積極的に台本に取り入れた脚本作りについても語っている。「ボイリング・ポイント　沸騰」は7月15日からヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国公開。