なすしおばら映画祭、閉幕 「川のながれに」をクロージング上映
2021年11月28日 19:00
栃木県那須塩原市で開催中の「なすしおばら映画祭」が11月28日、閉幕を迎えた。同映画祭で上映するために製作された長編映画「川のながれに」が、会場となるフォーラム那須塩原でクロージング作品としてお披露目された。
栃木県那須塩原市で2019年に立ち上がった「なすしおばら映画祭」は、俳優の川岡大次郎が総合プロデューサーを務め、11月27、28日に開催。杉山嘉一監督がメガホンをとった「川のながれに」は、「仮面ライダーエグゼイド」で花家大我/仮面ライダースナイプを演じた松本享恭を主演に迎え、10月下旬に同所で撮影した。那須塩原に流れる箒川でSUP(スタンドアップパドル)のアウトドアガイドをする君島賢司が、最愛の母を亡くしたことで改めて自らと向き合う姿を描く。俳優の青木崇高、音尾琢真が友情出演していることでも大きな話題を呼んでいる。
主演の松本はこの日、仕事の都合で欠席となったがビデオメッセージを通じて「那須塩原は空気もおいしくて監督、キャストをはじめ素晴らしい出会いがありました。自分にとって大事な場所が増えました」と感謝を伝えた。舞台挨拶には出演した前田亜季、小柴カリン、音楽監督の山下俊輔、杉山監督、エキストラ出演を果たした那須塩原市長の渡辺美知太郎氏が登壇した。
杉山監督は、「感無量でございます。本来もっと時間がかかるものですが、大変な撮影に文句ひとつ言わず頑張ってくれたキャスト、スタッフ、そして街の皆様のおかげで完成しました。本当にありがとうございます」と語り、頭を下げた。前田は撮影後半に腰を痛めたそうで、「沢登りのシーンは必死で、周りの景色を楽しむ余裕がなかった。本編を観て、こんなに美しい場所にいたのかと……。たくさんの方にサポートしていただきました」と述懐していた。
渡辺市長は、「なすしおばら映画祭、感動をありがとう! 市役所の皆さんは、明日からまた仕事を頑張ってください」と語った。映画祭を成功させるために奔走した川岡は、「この作品を撮れたことは僕たちの誇り。この作品を観た方が那須塩原に来てくれたら嬉しいですし、地元の方々もこの作品を愛してくれると嬉しいです」と、閉幕を迎えたことに安堵の表情を浮かべながら客席に感謝の思いを伝えていた。