母国に真実を伝えるため、“地獄”から脱走する 「アウシュヴィッツ・レポート」本編映像

2021年6月16日 13:00


過酷な環境の中、無事に生き残ることができるのか
過酷な環境の中、無事に生き残ることができるのか

アウシュヴィッツ強制収容所を脱走した青年のレポートが、12万人のユダヤ人を救った実話を映画化した「アウシュヴィッツ・レポート」の本編映像の一部が披露された。本作の要とも言える脱走シーンが収められている。

強制収容所で遺体の記録係をしているスロバキア人のアルフレートとヴァルター。毎日列車で運ばれてくるユダヤ人の多くがガス室で殺害される実態を知った2人は、この事実を母国に一刻も早く伝えようと脱走を試みる。

積み上げられた木材の下に隠れ脱走の時を待つこと3日目、やっと監視の目をくぐり抜け収容所の外に出ることに成功するが、そこからの道のりは遠かった。何日もまともな食事ができず、枯れ木を体に被せ昼間は辺りの様子を伺っていたが、考えることは食べ物のことばかり。やっとのこと小さい木の実を見つけ貪り食うが、それは食べてはいけない木の実だった。

脚本も手掛けたペテル・べブヤク監督は、本作の重要性について「世界には“英雄”が必要です。何千人もの人々を救うために自分の命を危険にさらした実在の人々の話を見る必要があります。そのような人のおかげで、世界がより良い場所になることを願っています」と話している。

アウシュヴィッツ・レポート」は、7月30日から東京・新宿武蔵野館ほか全国順次公開。

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