アンソニー・ホプキンス、史上最高齢でオスカーを受賞した熱演が光る 「ファーザー」本編映像

2021年5月14日 13:00


認知症の主人公の視点で、現実と幻想の境界線が曖昧になっていく…
認知症の主人公の視点で、現実と幻想の境界線が曖昧になっていく…

83歳のアンソニー・ホプキンスが「羊たちの沈黙」以来29年ぶりに、第93回アカデミー主演男優賞を史上最高齢で獲得し、脚色賞も受賞した「ファーザー」(本日5月14日公開)の本編映像が披露された。認知症となり、現実と幻想の境界線が曖昧になっていく主人公アンソニーを演じたホプキンスの熱演に、胸を揺さぶられる。

本作は、世界30カ国以上で上演された傑作舞台を映画化し、認知症となったアンソニーの視点で、老いという誰しもに訪れる“人生の夕暮れ”と、親子の揺れる絆を描き出す物語。ホプキンスが自身と同名、同年齢、同誕生日のアンソニー、「女王陛下のお気に入り」のオスカー女優オリビア・コールマンが、アンソニーを介護する娘アンに扮し、舞台版を手掛けたフランス人劇作家フロリアン・ゼレールが長編映画初監督を務めた。

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本編映像は、アンソニーと“誰か”のある会話でスタート。先程チキンを持って行った男のことを、「お前の夫だ」と説明するアンソニー。しかし、「夫はいないわ」という女性の返事でカメラが切り替わると、そこにいたのは、娘アンではなく見知らぬ女性だった。さらに彼女は「離婚して5年以上よ。覚えてるでしょ?」と答える。では、チキンを持っていた男は誰なのか、そもそも目の前にいる女性は――? 混乱するアンソニーは男の姿を探しキッチンへ移動するが、そこはもぬけの殻だった。

アンソニーは「(さっきいた男が)消えた」と苛立ち、「チキンの男?」と笑みを浮かべる女性に、「お前の夫だ、なぜ笑う?」と語気を荒げ、「たわごとで正気を失いそうだ」と憤慨。見る者が現実と幻想が混濁するアンソニーの脳内を体感できる、画期的な表現が垣間見られる。

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