時空が歪み、シュールさが加速「不思議惑星キン・ザ・ザ」監督自らアニメ化「クー!キン・ザ・ザ」5月14日公開
2021年2月25日 15:00
カルトSF映画の傑作として世界中で多くのファンを生んだ「不思議惑星キン・ザ・ザ」を、ゲオルギー・ダネリヤ監督自らアニメ化した「クー!キン・ザ・ザ」が、5月14日公開される。ダネリヤ監督は2019年に88歳で死去しており、本作が遺作となった。
社会主義体制の真っ只中で制作された実写版を、レトロ感溢れながらSFタッチの未来を感じさせるアニメで再構築した。実写版は当時のソ連の政治体制を皮肉めいた視点で描いたと評されたが、「クー!キン・ザ・ザ」は、大きな変革の波にあった現代のロシアを戯画化して風刺、“キン・ザ・ザ”界を象徴する釣鐘型宇宙船の浮遊感は、ゲオルギー監督が実写版では再現できなかったアニメならではの珍妙なリアルさを描き出している。
著名なチェリストのチジョフとDJ志望の青年トリクは、雪に覆われたモスクワの大通りでパジャマ姿の裸足の宇宙人と遭遇する。そして思いがけずキン・ザ・ザ星雲の惑星プリュクにワープしてしまう。そこは見渡す限りの砂漠に覆われ、身に着けるズボンの色によって階級が分かれた場所だった。ほとんど「クー!」(名詞・形容詞・副詞・感嘆詞など)しか言葉が存在しない異星人たちを相手に地球に帰ろうと2人は奮闘を始めるのだった。
「クー!キン・ザ・ザ」(https://pan-dora.co.jp/kookindzadza/)は、5月14日からヒューマントラストシネマ有楽町、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開。実写版「不思議惑星キン・ザ・ザ」も同時リバイバル公開決定。