B・スプリングスティーンの名曲にのせ、母の葬儀で踊り出す!? SXSWグランプリの注目作、本編映像

2020年6月7日 12:00


2016年のサンダンス映画祭でグランプリを獲得した短編作品を長編映画化
2016年のサンダンス映画祭でグランプリを獲得した短編作品を長編映画化

[映画.com ニュース] 2018年の米SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)映画祭をはじめ世界の映画祭で13冠を獲得した映画「サンダーロード」の冒頭本編映像を、映画.comが独占入手した。16年のサンダンス映画祭でグランプリを獲得した短編作品を、長編映画化した本作。映像では、主人公の警察官ジム・アルノーが、母の葬儀でブルース・スプリングスティーンの名曲「涙のサンダーロード」にのせて踊り出す、物語のカギとなるシーンがコミカルに切り取られている。

監督・脚本・編集・音楽・主演を務めたジム・カミングスは、ワンカットで撮影された12分の短編「Thunder Road(原題)」で注目を浴びると、その後6本の短編を立て続けに発表し、アメリカのインディーズ映画界に一躍その名を知らしめた新鋭。資金を集め、自身の原点である同作を長編化し、SXSW映画祭の長編コンペティション部門でグランプリを受賞した。さらにカンヌ国際映画祭のACID(インディペンデント映画協会)部門に正式出品し、シアトル国際映画祭、ナッシュビル映画祭などで戴冠。米批評家サイト「Rotten Tomatoes」では、96%(6月2日時点)というハイスコアを記録した。

米テキサス州の警官ジム(カミングス)の愛する母親が亡くなった。私生活では妻と別居し、仕事でも空回りするなどトラブル続き。親権争いの渦中にいる小学4年生のひとり娘・クリスタルとは、週3回しか会えない寂しい生活を送っていた。葬儀で遺族を代表してスピーチを任されたジムだったがうまく話せず、バレエ教室を主宰していた母への思いをこめ、「涙のサンダーロード」に合わせ涙ながらにダンスを踊る。そして親権をめぐる調停で、母の葬儀で踊る映像が奇行の証拠として提出されてしまう。

本編映像では、葬儀で声をつまらせながら、ブルース・スプリングスティーンが好きだった母の思い出を語るジムを活写。歌うつもりで持ってきた娘のプレイヤーから音楽を流そうとするが、不運にも故障しているようだ。やがて、なぜか歌詞の説明をしながら無音の中で激しく踊り出す奇妙な行動が、ユーモラスに切り取られている。もととなった短編では、ラジカセの故障はなく、歌いながら踊る姿が描かれており、現在動画配信サイト「Vimeo」(https://vimeo.com/174957219)で、日本語字幕なしのバージョンを視聴することができる。

サンダーロード」には、ほかメイコン・ブレア(「ローガン・ラッキー」)、のビル・ワイズ(「クリシャ」)も出演。6月19日から東京・新宿武蔵野館ほか全国で順次公開される。

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