ディカプリオ&スコセッシ監督6度目のタッグ 実話を基にしたクライムドラマをAppleが獲得
2020年6月2日 13:30
[映画.com ニュース] 米人気俳優レオナルド・ディカプリオと巨匠マーティン・スコセッシ監督の6度目のタッグとなる歴史映画「Killers of the Flower Moon(原題)」を、争奪戦の末、Appleが獲得することになった。米ハリウッド・レポーターが報じている。
「Killers of the Flower Moon(原題)」は、2017年に刊行された作家デビッド・グランの同名犯罪ノンフィクション(邦訳「花殺し月の殺人 インディアン連続怪死事件とFBIの誕生」早川書房・刊)を映画化する作品。1920年代の米オクラホマで、裕福な先住民オセージ族とその関係者が次々と不審死した石油利権と人種差別が絡みあう残虐な実話を元にしている。
「フォレスト・ガンプ 一期一会」「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」のエリック・ロスが脚本を執筆し、レオナルド・ディカプリオは特別捜査官トム・ホワイト役。さらに、スコセッシ監督作の常連で、「ボーイズ・ライフ」と「マイ・ルーム」でディカプリオと共演経験のあるロバート・デ・ニーロが出演する。
2016年にインペラティブ・エンターテイメントが映像化権を500万ドルで獲得し、18年にスコセッシ監督とディカプリオが参加。19年に米パラマウント・ピクチャーズが製作・配給を行うことになった。今年下半期のクランクインを目指して準備を行ってきたものの、予算が当初予定していた1億5000万ドルを大幅に超えて、2億2500万ドルに膨れあがった。その一因はディカプリオ、スコセッシ監督、デ・ニーロの高額ギャラで、ディカプリオとスコセッシ監督が2000万ドルずつ、デ・ニーロが1500万ドルを要求しているといわれている。
パラマウントが製作費を1億8000万ドルまでに抑えようとすると、スコセッシ監督は前作「アイリッシュマン」を手がけたNetflixに話を持ちかけた。Netflixは2億1500万ドルまでなら支払うと返答したが、スコセッシ監督は首を縦にふらず。すると、潤沢な資金を持つAppleがアプローチしてきたという経緯だ。
なお、スコセッシ監督の前作「アイリッシュマン」は製作費1億6000万ドルと広く伝えられているが、関係者によれば実際は2億2500万ドルに近いという。「Killers of the Flower Moon(原題)」は、インペラティブ・エンターテイメントとApple Studiosが製作を行い、パラマウントは配給のみを行う。