映画館閉鎖の影響で、ユニバーサルが新作映画をオンデマンド配信
2020年3月18日 11:00
[映画.com ニュース]新型コロナウィルスの感染拡大防止策としてアメリカで映画館が次々と閉鎖されるなか、米ユニバーサル・ピクチャーズは新作映画のオンデマンド配信に踏み切ることになったと、米ハリウッド・レポーターが報じている。
米複合メディア企業のNBCユニバーサルは、傘下のユニバーサル・ピクチャーズの新作をオンデマンド配信すると発表。新型コロナの影響で、大作映画が次々と公開延期の憂き目にあっており、ユニバーサルも大ヒットシリーズ最新作「ワイルド・スピード9(仮題)」の公開を1年延期すると発表していた。
そんななか、ドリームワークス・アニメーションによる「トロールズ」の続編「トロールズ ミュージック★パワー」に関しては、予定通り4月10日に全米公開を行うとともに、オンデマンド配信を同日開始することが決定。映画館に行けない観客に新作を届けるとともに、延期を避けることでこれまでの宣伝を無駄にせずに済むというメリットがある。
しかし、劇場公開とオンデマンド配信を同時に行うことは、米劇場所有者協会(NATO)との取り決めである90日間の「シアトリカル・ウィンドウ」(映画作品の劇場公開開始から二次使用開始までの期間)を破っている。今回は新型コロナウィルスによる映画館閉鎖という事情があるものの、もともと配給側はシアトリカル・ウィンドウの短縮を求めてきただけに、ルール変更のきっかけとなりそうだ。
なお、ユニバーサルは全米公開中の「透明人間」「ザ・ハント(原題)」「エマ(原題)」に関しても、3月20日までにオンデマンド配信を行うと発表。料金は48時間のレンタルで19ドル99セントとなっている。
「トロールズ ミュージック★パワー」以降の待機作に関しては、対応を検討中だという。