【インタビュー】ホアキン・フェニックス、ジョーカー役演じるには「特殊なエネルギーが必要」
2019年10月4日 12:00
[映画.com ニュース] 第76回ベネチア国際映画祭で、DCコミックスの映画化作品として初めて最高賞の金獅子賞を受賞した「ジョーカー」(公開中)のトッド・フィリップス監督と、主演を務めたホアキン・フェニックスが、ゴールデングローブ賞を運営するハリウッド外国人映画記者協会(HFPA)のインタビューに応じた。
今作は、DCコミックス「バットマン」シリーズに登場する悪役ジョーカーの誕生秘話を描いた物語。ふたり暮らしの母からの「どんなときも笑顔で人々を楽しませなさい」という言葉を胸に、コメディアンを夢見るピュアで心優しい男アーサー。都会の片隅でピエロメイクの大道芸人をしながら母を助けていたが、やがて狂気あふれる悪=ジョーカーへと変貌を遂げる。
フィリップス監督は、アーサー/ジョーカー役のフェニックスを「偉大な名優」と語り、「役者のすごさを説明するのは難しい。脚本に従っただけと思うかもしれない。そんなことはまったくなく、ホアキンは脚本を下敷きに、自分のものにして昇華させる」と全幅の信頼を寄せる。さらに、フェニックスへの畏敬の念から「最初は怖かった」と告白したが、すぐに克服した様子。「濃密なコラボレーションだった」と笑みを見せた。
一方のフェニックスも、フィリップス監督を「やりたいことを追求する自由を与えてくれたおかげで、ひらめきを大切にすることができた。即興的な演技はジョーカー役を演じるうえで大事なこと。ジョーカーには特殊なエネルギーが必要だったから」と絶賛。また、今作を楽しむためには「観客が積極的に参加する必要がある」といい、いつどこで何を感じるかを観客にゆだねる作風を気に入っていると話した。