低予算ホラーの巨匠ラリー・コーエン監督死去
2019年3月27日 15:30
[映画.com ニュース] 「悪魔の赤ちゃん」などのB級映画を手がけ、低予算ホラー映画の巨匠として知られるラリー・コーエン監督が死去したと、米バラエティが報じている。77歳だった。
コーエン監督は、1960年代にテレビドラマの脚本家としてキャリアをスタートさせ、「弁護士プレストン」(61)、「エスピオナージ」(63)、「インベーダー」(67)などの人気ドラマに参加。また、「刑事コロンボ」の幾つかのエピソードで原案も担当している。
70年代に入ると、映画監督としての活動に力を入れ、監督・脚本・プロデュースを手がけた低予算のオカルト映画「悪魔の赤ちゃん」(73)が700万ドルのヒットとなり、2つの続編を自ら生み出すことになった。その後もオオカミ男を題材とした「ハイ・スクール・ウルフ」(81)、怪獣映画「空の大怪獣Q」(82)、SFホラー「ザ・スタッフ」(85)などの低予算映画を連発した。
なお、全編電話ボックスの中だけで展開する2002年のコリン・ファレル主演映画「フォン・ブース」(ジョエル・シューマカー監督)の脚本は、コーエン監督が執筆している。今回の訃報を受け、「ベイビー・ドライバー」のエドガー・ライト監督は「インディペンデント映画界における真の伝説だ」と自身のTwitterで追悼コメントを発表。「予算を超えた大きすぎるアイデアで楽しいジャンル映画を生みだし、その多くがインスピレーションに満ちたカルト映画となっている。ありがとう、ラリー」