フィリップ・ガレル「救いの接吻」「ギターはもう聞こえない」公開決定

2019年3月6日 08:00

「救いの接吻」の一場面
「救いの接吻」の一場面

[映画.com ニュース] ヌーベルバーグ以降のフランスを代表する映画監督フィリップ・ガレル中期の代表作「救いの接吻」「ギターはもう聞こえない」が、4月27日から劇場公開される。

日本初公開となる「救いの接吻」(89)は、1964年、16歳の処女短編「調子の狂った子供たち」から現在に至るまで精力的に作品を発表し続けるガレル自身が、「自伝と台詞の時代」として区切る中期の代表作。映画監督とその妻の女優が、愛の終わりとその持続について苦悩し語り合う。映画監督と女優であり、夫と妻であり、また息子の父と母でもある男と女の対話を紡ぐ。出演は、フィリップ・ガレル本人と当時のパートナーであるブリジット・シィ、息子ルイ・ガレル、実父である名優モーリス・ガレル。崩壊の危機にある家族の物語を、監督を含め実際の家族たちが演じた。

ギターはもう聞こえない」(91)は、フィリップ・ガレルが元恋人ニコの急逝直後に製作した、私的なラブストーリー。ニコとの生活と破局、息子の誕生、そして突然訪れたニコの死。かつて愛した人との記憶と死の衝撃が、美しくも残酷に描く。1991年のベネチア映画祭で銀獅子賞を受賞。撮影は、名撮影監督カロリーヌ・シャンプティエ。前作「救いの接吻」に引き続き、マルク・ショロデンコによる印象的なセリフの数々が、陰惨で残酷な物語を美しく彩る。

救いの接吻」「ギターはもう聞こえない」は、4月27日から東京都写真美術館ホールほか全国順次公開。

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