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◆2019/1/30更新
ロッテルダム映画祭で、ジョナス・メカスのオマージュ上映
ジョナス・メカスとの思い出を語った チャック・スミス(右)
  1月23日、アメリカの実験映画の偉大な父と言われ、「リトアニアへの旅の追憶」「ロストロストロスト」などの作品で知られるリトアニア人監督、ジョナス・メカスが96歳で亡くなったニュースは、彼に影響を受けた実験映画監督のみならず、インディペンデント映画に携わる世界中の人々に大きな悲しみをもたらした。そんな折、2月3日まで開催されているオランダのロッテルダム映画祭で、奇しくも彼に向けたオマージュとなる上映が行われた。

  映画祭のディープ・フォーカス部門で上映が予定されていた、バーバラ・ルビン監督についてのドキュメンタリー「Barbara Rubin & the Exploding NY Underground」がそれだ。本作はメカスがプロデュースし、その生前に親しかった映画監督、チャック・スミスが監督を務めたもの。60年代、ニューヨークのアンダーグラウンド・シーンでメカスをはじめ、アレン・ギンズバーグアンディ・ウォーホル、ベルベット・アンダーグラウンド、ボブ・ディランなどと親交があったルビンを中心に据え、当時の様子を描いたドキュメンタリーで、メカスが設立したニューヨークのアンソロジー・フィルム・アーカイブス所蔵の映像を使用している。

  1980年、35歳で早逝したルビンは、今日では忘れられた存在だが、1964年に彼女が発表した作品「Christmas on Earth」は、その実験的な手法やボディ・ペインティングなどを用いたセンセーショナルな映像ゆえに話題となり、ウォーホルにも影響を与えたと言われる。彼女自身、そのカリスマ性でウォーホルの作品に出演したり、撮影を担当していたが、本作ではそんな彼女の活動とともに、当時メカスと相思相愛だったことも語られ、若かりし時代の彼の勇姿を目にすることができる。

  また今回の上映に伴い、メカスが自宅で自身の日常を収めたショート・フィルムも併せて上映された。

  ロッテルダムを訪れ、プレゼンテーションをおこなったスミス監督は、「つい最近まで、メカスは僕らと一緒にロッテルダムに来る気満々だったんだ。こんなことになって本当に悲しい。でも最後までとてもエネルギッシュで創造的な、偉大な監督だった。彼は一年で4本ぐらい映画を作ることもあった。一度、どうしてそんなに作れるのかと尋ねたら、毎日カメラを回しているから、そんなの朝飯前だと言われたよ(笑)」と生前の思い出に触れた。

  ちなみにこの長編の日本公開はまだ未定だが、スミス監督は、「日本はメカスの熱心なファンがいると聞いているから、ぜひ公開してほしい」と希望をのぞかせた。(佐藤久理子)

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