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◆2018/3/2更新
「しあわせの絵の具」監督が語る、ホーキンス&ホークだからこそ生まれた"自然な空気感"
サリー・ホーキンスとは再タッグ
  「シェイプ・オブ・ウォーター」のサリー・ホーキンスと、「6才のボクが、大人になるまで。」のイーサン・ホーク。共にオスカー候補の経験を持つ実力派2人が夫婦役を演じた「しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス」が、3月3日に公開を迎える。このほど、メガホンをとったアシュリング・ウォルシュが来日し、カナダの実在の画家を情緒豊かに描いた本作について語った。

  カナダの自然や動物たちを色彩豊かに愛らしく描き、オークションでは作品が500万円以上の高値で落札されているカナダの人気画家モード・ルイスの人生を、最愛の夫エベレットとの関係に焦点を当ててつづる本作。家政婦と雇い主として出会ったモード(ホーキンス)と漁師のエベレット(ホーク)が、時にぶつかり合いながらも夫婦になっていく姿を、郊外の一軒家での慎ましやかな暮らしと共に丹念かつ繊細に描き出している。

  ウォルシュ監督は、ホーキンスの名を知らしめた英BBCのドラマ「荊の城」を手がけた実力派。これまでにも、時代物や実話作品を数多く世に放ってきた。本作を"画家モード・ルイスの物語"としてでなく、"夫婦のドラマ"として描いた理由について、「私が関わる前に10年ぐらい企画開発の期間があって、プロデューサーたちの中ではモードの子ども時代や親とのやり取りを描くような構想もあったらしい。ただ私の中で、モード・ルイスの物語というのは、やっぱりエベレットと会ったときから始まると思っていたの。私は最初からこの2人の40年に渡る結婚生活を描きたかったし、同時にモードがいかに何もないところから、今我々の知るアーティストになったのか、その道のりの両方を描きたいという気持ちがあった」と語る。

  監督の言葉が示す通り、本作ではモードとエベレット、どちらかのキャラクターに寄りすぎることなく、均等なバランスで両者の道のりが描かれる。その点からも、本作が単なるモード・ルイスの伝記作品でないことは明白だ。モード単体でなく、あくまで"夫婦"としてとらえることにこだわったウォルシュ監督は、モードとエベレットの描き方について「非常に自然に、有機的にそういう表現になったわ。彼らがどうであったかということを、自然に描いたの」と振り返る。「元々、2人の生活には外からの干渉はほとんどなく、2人で一緒に過ごす時間がすごく長かった。私にとって1つの挑戦だったのは、その(2人で過ごす時間の)多くを占めた"沈黙"をどう表現するかだったわ」。

  ウォルシュ監督の語る「沈黙」は、「空気感」と言い換えることもできるだろう。そしてそれを生み出すのは、何よりも俳優の仕事だ。監督の期待を一身に背負い、欠落した男女が緩やかに夫婦の道を歩いていくさまを演じきったのは、英米を代表する演技派ホーキンス&ホークのコンビ。ウォルシュ監督は「イーサンとサリーは、演技をするんじゃなくて、キャラクターとしてその瞬間を生きてくれる。自分が誰であるかを忘れて、キャラクターになりきることができるの。2人は、お互いに演技をすることによって、よりレベルアップするような役者ね」と厚い信頼を寄せる。モードとエベレットの描写が、奇跡的なバランスで成立している点においても「イーサンとサリーが均等の力を持っているところがあったんじゃないか」と考察。「脚本上で、どっちの方が(描かれる)割合や、台詞の量が多いなどにかかわらず、お互いに自然に、演じていくなかで存在感が大きくなったり小さくなったりという感じだったわ」と語った。

  「アーティストたちがどんな風にものを見て、どんな作品を作っていたのかにものすごく興味を感じるの」というウォルシュ監督。「モードは30マイル圏内でしか生活しておらず、その外には足を踏み出したことがない。他のアーティストの作品は新聞記事で見る以外は目にしたこともないし、当然展覧会などにも行ったことが一切ないなかであの作品を作っていたんだと考えると、すごいと思わない? しかも今、東京でこうやって彼女の話をしているなんて、本当にものすごいことだと思う」と目を大きく見開いて語り、「自分自身との葛藤は多くのアーティストが経験することだけれど、モードの場合は小さな家で絵を描くということに平穏を見つけられたんだと思うわ」としみじみと語った。

  「しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス」は、3月3日から全国公開。

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