「ダンケルク」メイキング映像公開!ノーラン監督「ゴーグルいらずのVRを作り出そうとした」
2017年8月18日 08:00
[映画.com ニュース] クリストファー・ノーラン監督が実話の映画化に初挑戦した「ダンケルク」のメイキング映像が、公開された。“本物志向”のノーラン監督ならではの撮影現場を切り取っている。
第2次世界大戦中の1940年、フランスの港町ダンケルクでドイツ軍に包囲された英仏連合軍の兵士40万人を救うため、イギリスの輸送船や駆逐艦、民間船までもが動員された救出作戦「ダンケルクの戦い」を、“陸”“海”“空”の3つの視点から描く。世界興行収入は3億6600万ドルを突破(8月17日時点)した。
「これは歴史的出来事。史上最大の救出作戦だ」と語るノーラン監督は、作品にリアリティをもたらすため、全編をIMAXフィムルカメラと65ミリフィルムの組み合わせで撮影した。「IMAXカメラのおかげで、戦場にいるかのような臨場感が味わえる」と確固たる自信を語り、「その没入感は何にも勝る。ゴーグル要らずのVR(仮想現実)を作り出そうとしたんだ」と明かしている。
本作では戦闘機の上や操縦席にカメラを設置して臨場感あふれる映像を撮影したそうで、「インターステラー」に続いて撮影監督を務めたホイテ・バン・ホイテマによれば「カメラを置けない場所を撮るための特殊レンズも作った」という。ノーラン監督の長編デビュー作「フォロウィング」からプロデューサーとして長年パートナーを組んでいる妻エマ・トーマスは「6年前ならば考えられなかったわ、このカメラだけでダンケルクを撮るなんて。でも『インターステラー』や『ダークナイト』の経験を糧に、ラージフォーマットのフィルムを最大限に生かした映像を撮ることができた」と振り返り「ある場面では、戦闘機に役者が乗っていてその向こうにもう1機見える。あれはCGでは作れない」と本作ならではの映像表現について言及している。
「ダンケルク」は、9月9日から全国公開。