オスカーに輝く脚本作りの極意とは?「マンチェスター・バイ・ザ・シー」監督インタビュー映像

2017年5月5日 15:00


ケイシー・アフレックと共に
ケイシー・アフレックと共に

[映画.com ニュース] 第89回アカデミー賞で主演男優賞と脚本賞に輝いた「マンチェスター・バイ・ザ・シー」のメガホンをとったケネス・ロナーガン監督の10分弱にわたるインタビュー映像が、公開された。

グレートウォール」が公開中のマット・デイモンがプロデューサーを務め、「インターステラー」のケイシー・アフレック、「マリリン 7日間の恋」のミシェル・ウィリアムズが共演したヒューマンドラマ。ボストン郊外で便利屋として生計を立てる男リー(アフレック)が故郷に舞い戻り、16歳の甥(おい)の面倒を見ながら過去の悲劇と向かい合っていく。

ギャング・オブ・ニューヨーク」の脚本家として知られるロナーガン監督は、「映画作りで最も好きな作業は脚本作りだと思う」と切り出す。「自分の筆が乗り始めるときというのは、人間らしい登場人物が思い浮かぶときだね。気に入った登場人物を思い浮かべて、色々な境遇に置いてみるんだ。物語を書き始めるためには強烈な出来事が冒頭で必要だ。そして物語がどうやって終わるのか早い段階で決めないと物語を先に進められない」と脚本作りの極意を明かす。「重く深刻な作品だけにひかれているわけではないが、結果として感情に訴える作品が多い。だが私はユーモアが大好きで、人生にも芸術作品にも必要だと思っている。ユーモアがない作品は現実的ではない。だから、この作品も重く暗いとは思わないよ。苦しむ人が多いけれど、人生において起こりうる話だと思う」。

映像では、各キャラクターの解説やキャストについて踏み込んで語っているが、本作でアカデミー賞に輝いたアフレックに話が及ぶと「ケイシー(・アフレック)は偉大だ」と顔をほころばせ「彼はお気に入りの役者の1人で、今回も適役でとても楽しみにしている。役者だが決して目立とうとしないし、自分を含め芸術界に多い自己愛が強いタイプでもない。そして演技に重点を置いた作品に興味をもち、感情表現や笑いを大切にしている。とてもハンサムで自分の仕事に献身的だ」と称賛の言葉を贈っている。

マンチェスター・バイ・ザ・シー」は、5月13日から全国公開。

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